急速に発展するAI(人工知能)とロボットとの連携で今、科学の在り方自体が変わろうとしている。今、これまでとは全く別のアプローチで、ノーベル賞を目指す取り組みが始まっている。神戸市にある理化学研究所の研究室の中で稼働していたのが2本の腕で自在に実験器具を扱うロボット。ほとんどの実験を人に代わって自動で行うことができる。研究を行っている高橋恒一さんが取り組んでいるのがAIとロボットを組み合わせた自律的に研究を行うシステムの開発。ロボットが自動で実験を行いその結果をAIが分析。それをもとにAI自身が新たな推論を立て必要な実験を判断して指示する。そしてまたロボットが実験検証をするというサイクルを作り科学研究自体を自動化を目指している。このシステムで既にiPS細胞から網膜の細胞を培養する効率的な条件を人の手を介さずに発見することに成功。人間が行うと5年ほどかかるとされる研究成果を半年で出した。
これまで4つの段階を経て革新的な発展をしてきたといわれる科学研究。観察や実験を通じ自然現象の法則性を見いだすところから始まりその法則を理論に落とし込む自然現象の予測が可能に。近年では、コンピューター上で自然現象を再現するシミュレーションや膨大なデータを分析して法則を見いだすデータ科学が誕生した。高橋さんはAIとロボットによる研究が、この次の変革を生むと予想している。24時間、正確な実験をし続けられるロボットと人間の処理能力を超える処理能力を持つAI。これを組み合わせることで2050年までにノーベル賞級の発見をする可能性があるとされている。文部科学省もこうした研究手法に355億円という巨額の支援を計画。その背景には、日本が持つ、ある強みがある。日本企業がシェアの7割ほどを握っているとされる産業用ロボットで培われた技術力で高度な実験にも対応可能なロボットが製造できるのだ。
これまで4つの段階を経て革新的な発展をしてきたといわれる科学研究。観察や実験を通じ自然現象の法則性を見いだすところから始まりその法則を理論に落とし込む自然現象の予測が可能に。近年では、コンピューター上で自然現象を再現するシミュレーションや膨大なデータを分析して法則を見いだすデータ科学が誕生した。高橋さんはAIとロボットによる研究が、この次の変革を生むと予想している。24時間、正確な実験をし続けられるロボットと人間の処理能力を超える処理能力を持つAI。これを組み合わせることで2050年までにノーベル賞級の発見をする可能性があるとされている。文部科学省もこうした研究手法に355億円という巨額の支援を計画。その背景には、日本が持つ、ある強みがある。日本企業がシェアの7割ほどを握っているとされる産業用ロボットで培われた技術力で高度な実験にも対応可能なロボットが製造できるのだ。
