独自入手した“世界が注目する人物”の映像。それは反トランプの“若き新星”のゾーラン・マムダニ氏であった。町を取材するとマムダニ氏の絵本が売られていた。市民が期待を寄せるマムダニ氏の経歴は“異端”そのものだった。ウガンダ生まれのインド系であり7歳でアメリカに移住し、父親は政治学者で母親は映画監督という家庭に育っていた。学生時代にラップを始め、曲もリリースしたが29歳でマイクを政治の舞台に持ち込み初当選を果たした。そんな人物がなぜニューヨーク市長まで上り詰めたのか。熱狂を生んだ原因の1つは徹底した“反トランプ”戦略であった。ドランプ氏も黙っておらず、マムダニ氏を“狂った共産主義者”と呼び激しく攻撃した。しかしマムダニ氏も怯まず、今年2月の支持率はわずか1%台だったが今月4日には最終得票率は50%を超えていた。その大躍進の要因となったのが家賃値上げの凍結・富裕層への増税・公共交通の無料化など物価高騰に苦しむ市民に寄り添う政策である。それに加えてラッパーというのもあり、言葉選びが巧みですぐに相手の心をつかむという。
