ベルギーと日本は今年外交関係樹立160周年となり大切な節目に両陛下が訪問されたことになる。その長く深い交流の歴史を振り返る。20日、ベルギーに到着されたときの様子では、国王夫妻の長女・エリザベート王女が出迎えにこやかに言葉を交わされた。そして両陛下は現在、首都・ブリュッセルから約100km離れた王室の別邸・シエルニョン城に滞在されている。「静かな環境で旧交を温めたい」という国王夫妻の特別な配慮だという。21日午後の記念撮影ではフィリップ国王夫妻や4人のお子様たちと和やかに笑顔で会話されていた。フィリップ国王は陛下と同じ66歳。お子様たちは20歳次男・エマニュエル王子、18歳次女・エレオノール王女、愛子さまと同じ24歳の長女・エリザベート王女、そして22歳の長男・ガブリエル王子。ベルギーは1991年、王位継承を性別を問わず第一子とする制度に憲法が改正された。そのため王位継承順位1位はエリザベート王女となる。今回ベルギー王室との交流の歴史を振り返る意味でも注目の日程が24日のルーヴェン大学への訪問だ。創立約600年と長い歴史を持つ大学だが、陛下が36年前に訪れている場所だ。当時30歳の陛下がレコード店で買い物をされる様子が流れた。ルーヴェン大学で開かれた学会に出席するための私的な旅行で、陛下は書店などにも入り街歩きを楽しまれた。ルーヴェン大学には105年前、皇太子時代の昭和天皇も訪れている。友好160周年にあたり駐日ベルギー大使館が作ったパンフレットに掲載されて写真は第一次世界大戦で瓦礫と化したルーヴェン大学の図書館を視察したときの様子。昭和天皇は現地で大変な歓迎を受けたという。そして多くの貴重な蔵書を失った大学への支援として日本は1万3000冊もの書籍をルーヴェン大学に贈った。このころから日本の皇室とベルギー王室の交流が始まった。パンフレットには「困難な時期 ベルギーと日本は互いに支援の手を差し伸べてきました」とあり、東日本大震災・能登半島地震などでベルギーから日本に支援が行われたことなども紹介されている。今回の訪問で陛下は日本から蔵書が贈られた歴史に触れられる予定で、長年にわたる日本とベルギーの絆を再確認する訪問となりそうだ。長きにわたる絆を支えてきたのが世代を超えた家族ぐるみの交流。1984年には珍しい場面もあった。ベルギーの空港で当時のボードゥアン国王といっしょにイギリス留学中の陛下が上皇ご夫妻を出迎えるというもの。上皇ご夫妻がアフリカを訪問される際にベルギーに立ち寄られることになり、国王のはからいで留学中の陛下も合流された。このように上皇ご夫妻とベルギーの歴代の国王夫妻はお互いの国を度々訪問され、親密な関係を築いてきた。そして現在の国王夫妻と両陛下は即位前から交流があった。1999年、2人の結婚式に両陛下が出席し、翌年には新婚の国王夫妻が来日。両陛下が葛西臨海水族園を案内された。そして2002年にはサッカー日韓ワールドカップの日本VSベルギーを埼玉スタジアムで一緒に観戦された。2012年にはマチルド王妃が東日本大震災で被災した宮城・東松島市を訪問し、被災者に直接励ましの言葉をかけられた。昭和天皇の時代から支援の交流も続いている。23日は国王夫妻の晩さん会が予定されている。また、今回の訪問について駐日ベルギー大使に話を伺ったが、「ベルギーと日本は信頼に基づく安定した関係を築いており、それをもっとも象徴するのが皇室と王室の間にある友情。両国の友好関係をさらに深めていくことができるでしょう。」と期待を寄せていた。晩さん会では陛下がお言葉を述べられる、などと伝えた。
