衆議院選挙が今月15日に公示されるのを前に、与野党7党首が、日本記者クラブ主催の討論会に臨み、裏金問題、経済政策をテーマに論戦を展開した。自民党・石破総裁は「日本の在り方を根本から変えていかなければならない」、立憲民主党・野田代表は「政権交代こそが最大の政治改革である」、日本維新の会・馬場代表は「もう一度輝く日本に再生し直すためには、政治が変わらなければならない」、公明党・石井代表は「山積する内外の課題にしっかりと答えを出せるのは、自公の連立政権しかない」、共産党・田村委員長は「日本共産党には政治を変える力がある」、国民民主党・玉木代表は「国民民主党は減税と社会保険料負担の軽減で若者の手取りを増やす」、れいわ・山本代表は「消費税の廃止、社会保険料の減免、悪い物価高がおさまるまでの現金給付」と述べた。党首同士の質疑では、野田代表が石破総裁に対し「アベノミクスの罪の部分があるとするならば、どういうことなのか話を聞きたい」と質問。石破総裁は「コストカット型の経済にしたところは実によくなかった。これから先は付加価値をつけていく。それにふさわしい対価をきちんと得られる。個人消費が上がっていかない限り、デフレの脱却はあり得ない」と述べた。アメリカの核兵器を日本で運用する各共有が持論の石破総裁に対し、共産党・田村委員長は「日本被団協のノーベル平和賞に感動した。被爆者の皆さんが切望する核兵器禁止条約について、日本政府は批准すべきだと考える」と指摘。これに対し石破総裁は「核抑止力から目を背けてはいけない。また核のない世の中をつくっていかなければならない。これをどうやって両立させるかということ。そのために力を尽くす」と述べた。日本維新の会・馬場代表は公明党・石井代表に対し裏金議員の公認問題について質疑。石井代表は「公明党の地元党員、支持者に対し、説明責任を果たしているかどうか、再発防止への意思をきちんと示しているかどうか。あくまでも地元の意向を最大限尊重してやっている」と述べた。国民民主党・玉木代表は石破総裁に対し、「自民党の公約には政策活動費について、廃止を念頭に見直すと記されていた。その公約を掲げて戦う選挙で制作活動費を使うのは、あまりにも矛盾している」と指摘。石破総裁は「政策活動費は現行法制のもとでは合法。抑制的に使い、違法的な使い方は一切しない」と述べた。このあと、衆院選で政策活動費を後ろめたくないかと問われ、石破総裁は「後ろめたさはある。だからこそ抑制的に使う」とした。社民党・福島党首は「軍事(防衛)費が増える一方で、教育、医療、介護、福祉の予算は圧迫されている。裏金も問題だが、表金の使い道を変えていく」、参政党・神谷代表は「減税と積極財政で国の経済を立て直す。そして国民が安心、安全な食べ物をしっかりと手に入れられるような自給率を上げていく」とした。衆議院選挙は15日告示、27日に投開票。