i-SOON文書にアカウント画像が載っていた新疆ウイグル自治区出身の男性に接触した。7年前にアメリカに移住した男性は、仲間たちとともにSNSを通じて少数民族に対する中国政府の対応を批判してきた。ことし1月に友人から自身になりすますアカウントが出現したという報せを受けた。そのアカウントは本人の考えとは真逆の仲間たちを罵る投稿を始めた。男性のコミュニティはメンバーにスパイが紛れ込んだのではないかと今も疑心暗鬼に陥っている。i-SOON文書の中には「認知戦」というキーワードが書かれていた。認知戦とはSNSなどを用いて人々の心理に働きかけて相手の行動様式を変えていく手法。国防総省の軍事研究機関で4年間認知戦の基礎研究を進めたウォルツマン博士はすべての基本はターゲットの感情を操作すること、脳の働きを理解し利用すると指摘した。