コーナンが力を入れている一つに、防災関連の商品。災害時に重宝するアルファ化米は特殊な乾燥処理をしたお米で、お湯や水をいれるだけでご飯ができあがる。また非常用簡易トイレセットは他社の商品とは違い、分別の手間が省けるため売れている。他にも避難所で使ってほしいと開発されたインフレータブルマットも。疋田が防災グッズを充実させているにはある理由があった。コーナンのロゴマークは原点を表しているという。前身は石油販売業だった。今も使っているそのロゴは、油の一滴を表している。創業者は父の疋田耕造。1970年代のオイルショックで経営は不安定になり別の事業を模索する必要があった。それがホームセンターだった理由には掛け売りで業態が悪くなり、現金の商売がしたいと思って始めたという。掛け売りはお金のやりとりを後日まとめて行うこと。入金は不安定なために、現金商売のホームセンターに参入した。この日疋田が訪れたのは、コーナンの1号店の泉北店。1978年にオープンしたが、ここは疋田にとって思い入れの深い場所であり、アルバイトを経験した店だという。当時大学生だった疋田は父に言われここでバイトをしていたが、今回は視察しにやってきたという。木材のコーナーや防災用品コーナーを回ったが他の店舗視察でも必ず防災用品をチェックする。その理由は阪神・淡路大震災。当時、副社長だった疋田は新規出店に携わっていたがそこで決断を迫られていた。震災で被害が出て、損失も大きいと言われたが、こんな時だからこそ神戸に店をオープンさせようと決断したが地域の人の助けになりたいという思いが強かったという。
震災からおよそ1年後に被災地にコーナンがオープン。生活必需品が揃うホームセンターは、復興を進める人たちの拠り所に。疋田が特別な思いで出店したコーナン 灘大石川店。こうして困っている人たちの役に立つ店にしたいと疋田の指針になった。
震災からおよそ1年後に被災地にコーナンがオープン。生活必需品が揃うホームセンターは、復興を進める人たちの拠り所に。疋田が特別な思いで出店したコーナン 灘大石川店。こうして困っている人たちの役に立つ店にしたいと疋田の指針になった。