先月の消費者物価指数の上昇率は2.4%と、おととし4月以降、日銀の物価安定目標の2%を超える水準が続いている。物価の上昇で消費者の節約志向が続く中でも、買い物需要を掘り起こそうと、企業の取り組みが続いている。ホームセンターでは今月に入って、新たに700品目以上を値下げした。年末商戦に向けた需要喚起にもつなげたいとしている。家電量販店では、新たにリユースの商品の取り扱いを始めた。店頭に並んでいるのは、中古のスマートフォンやゲームソフトなど。先月から今月にかけて埼玉県と都内にある店舗で販売を始めた。物価の上昇などを背景に、新品より割安な中古商品への需要が高まっていると見ている。消費者の節約志向が続く中、スーパーなどを展開する小売り企業の業績にも影響が出ている。流通大手のイオンは、ことし8月までの半年間の決算で、最終的な利益が去年の同じ時期より76%減少。セブン&アイホールディングスも34%減少した。