米国次期大統領・トランプ氏が、政権の骨格をみずからに近い人物で固める姿勢を鮮明にしている。外交を担う国務長官に中国やイランに対する強硬派として知られるマルコ・ルビオ上院議員を、国境管理などを担当する国土安全保障長官にはトランプ氏を強く支持してきたサウスダコタ州知事を起用する見通し。新たな政権の人選では忠誠心が要素になっている。トランプ次期大統領はサウスダコタ州のクリスティ・ノーム知事を国土安全保障長官に起用する模様。トランプ氏への忠誠心が厚いノーム氏は選挙戦でも重要な役割を果たした。今後は国土安全保障長官としてFEMA（緊急事態管理庁）、シークレットサービス、沿岸警備隊を監督し、特に移民関税執行局や国境警備に力を入れることになる。また、トランプ氏が公約した移民の大量送還を実行に移す役目も担う。また政策担当の次席補佐官になるスティーブン・ミラー氏や国境問題の責任者となるトム・ホーマン氏とも連携していくことになる。国務長官に起用するマルコ・ルビオ氏はイスラエルがハマスと続けている戦争を支持しており、この考えを共有するアーカンソー州元知事マイク・ハッカビー氏をイスラエル駐在大使に起用すると発表している。政権移行は急ピッチで進んでおりトランプ氏は、元国家情報長官のジョン・ラトクリフ氏をCIAの次期長官に起用すると発表。トランプ氏は情報機関や司法省に対するみずからの権限を強化したいと考えておりラトクリフ氏はトランプ氏の忠実な味方を自認している。トランプ氏は13日、ホワイトハウスの大統領執務室でバイデン大統領と会談を行いまた、連邦議会で共和党議員と会談する予定。