昼過ぎ、日光駅に到着した上皇ご夫妻は手をつなぎ観光客などに笑顔で答えられた。日光は太平洋戦争中、上皇さまが疎開されていた場所で、結婚後は家族で何度も訪問されていた。小学5年生だった上皇さまが昭和19年7月から1年間滞在された日光田母沢御用邸は、今は記念公園となり一般開放されている。在位中の2001年に疎開中と同じ場所にイチイの苗木を植えて以来、23年ぶりに訪れたご夫妻はしっかり手をつなぎ庭を散策された。上皇さまは4m近くに成長したイチイの姿に「随分伸びているね」と関心し、見頃を迎えたナスヒオウギアヤメやクリンソウなどの植物を美智子さまを眺められた。80年前の戦時中を辿る旅は在位中に3度計画も災害などで延期され、10年越しで実現した。ご夫妻は日光に4日間滞在される。