イチロー(51歳)が、スピーチで日本野球への思いを語った。引退後、5年以上経過し、日本野球の発展に大きく貢献した選手などを称える野球殿堂。イチローが、史上7人目となる候補入り1年目での殿堂入りを果たした。イチローは「日本で9年、米国で19年、プロ野球選手生活を過ごしました。にもかかわらず日本の野球殿堂へ迎え入れていただいたこと、大変、感謝申し上げます」と語った。日米通算4367安打を記録したイチローは、オリックス入団3年目で当時のプロ野球新記録となるシーズン最多210安打をマーク。その年から3年連続MVP、7年連続の首位打者を獲得するなど、日本にいた9年間でも素晴らしい功績を残した。会見は欠席したものの、日米で常識を覆す活躍をした原動力について、イチローは「多くの人が常識だと思っていることを疑い、大事な決断は自らしてきました。第三者の意見ではなく、感性に基づき行動してきたことは大きな要因の一つだと思います」とコメント。さらに語ったのは、日本の野球への思いだった。イチローは「今は未来を担う子供たち、主に高校生、彼らとの出会いを通して、それが僕の大いなる目標となっていて、それがモチベーションにもなっている。せめて子供たちが向き合う野球は純粋なものであってほしい。時代で変わっていくものはあります。でもやっぱり、変えてはいけないものもある。そこを僕は強く意識して子供たちと接していきたい。動けなくなるまで野球と携わって日本野球の力になりたい」と語った。そして、来週水曜日には米国の野球殿堂入りが発表。イチローが殿堂入りとなれば、日本選手初の快挙となる。