近年、マダニから感染し有効な治療法が見つかっていないSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の感染がアジア・アフリカ諸国で確認されている。ペットからの感染、ヒトからヒトへの感染も報告されている。SFTSは2011年に中国で見つかった新しい感染症。2017年には人獣共通感染症であることが確認された。SFTSは1~2週間の潜伏期間を経て発熱・倦怠感などの初期症状が出る。その後、消化器症状へと進行するが特有症状はない。重症化すると多臓器不全や意識障害などを引き起こし死に至る例が確認されている。近年、増加傾向にあり年間を通した注意が必要。2024年に国は抗インフルエンザ薬・アビガンをSFTSに使用可能とした。多くの野生動物がウイルスを保有していると確認されていて、中国や韓国では家畜からSFTSウイルスの遺伝子が確認されている。ヒトからヒトへの感染も確認されていて、医療従事者・遺族などへも対策周知が必要。ペットからヒトへの感染も確認されている。獣医師・飼い主への感染リスクを下げるためにも公的な保護制度・支援制度の導入が必要になる。