イギリスのフィナンシャル・タイムズが、カナダのアルバータ州における分離独立派がアメリカの国務省当局者と去年の4月以降、3回会合したと報じた。アルバータ州で住民投票が行われて可決された場合、独立派が77兆円規模の資金援助をアメリカに要請するとも報じられているが、アメリカ側は否定。カナダ・カーニー首相は「アメリカがカナダの主権を尊重することを期待する」と強調。アルバータ州の分離独立の問題は繰り返し持ち上がってきた。面積は日本の約1.8倍、人口は500万人。世界遺産であるカナディアン・ロッキー山脈が広がっていて、冬季オリンピックが行われたカルガリーがある。アルバータ州はカナダ最大のエネルギー資源の産地。石油生産量は世界4位、アルバータ州産は84%。天然ガスの生産量も国の60%にのぼっている。1人あたりのGDPもカナダ全州でトップ。上智大学・前嶋和弘教授によると、独立を支持しているのは石油生産などの従事者が多いという。トルドー前首相の政策によって独立の機運がさらに高まった。温室効果ガスの排出量規制など気候変動対策を重視。アルバータ州は「石油産業などに深刻な影響を及ぼす」と反発。アメリカのベッセント財務長官は「アルバータ州はアメリカにとって自然なパートナーだ」と独立運動を支持するような発言もしている。トランプ大統領は「本気でカナダを51番目の州にしたい」と考えているという。トランプ大統領はカナダに対して、中国と貿易協定を結ぶなら100%の関税をかけると表明。一方で独立派支援のため、アルバータ州の石油などの関税のみ引き下げ。カーニー首相が就任して以降、温室効果ガスの規制緩和など独立派に歩み寄り見せる。独立派は住民投票の実施を要求。今年の秋にも実施される可能性がある。今月発表された世論調査では、独立に賛成しているアルバータ州の住民は28%。
