ジャカルタ・国立博物館には日本人の占領時代のプロパガンダ関連資料などが並んでいる。インドネシアの独立宣言から80年となる中、企画された展示。1942年、旧日本軍はオランダが植民地支配していたインドネシアに進駐。展示では世論に影響を与えようと“積極的に宣伝活動を行っていた”としている。日本が推進した「三亜運動」というキャンペーンのポスターには、日本への協力を訴えるスローガンが書かれている。学芸員・エコ・セプティアン・サプトラは“占領政策にプロパガンダが深く関わっていた”という。当時、日本側が制作した数々の映画もプロパガンダとして展示されている。後に初代大統領となるスカルノ氏が1944年、“日本側から独立の約束を伝えられた”とする場面も登場する。世界でウクライナ情勢などをめぐり様々な情報線が繰り広げられる中、学芸員はこうした展示を行うことの意義を強調する。
