インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫の解説。イラン情勢の緊迫化以降、AI関連株が大きく上振れては下落する展開になっている。AI株の代表格マグニフィセント・セブンの指数をそれ以外のアメリカの株の指数と比べると、MAG7以外の大型株は4月以降は順調に上昇しているが、MAG7は変動が大きくなっている。イラン情勢緊迫直後の3月はリスクオフで下落。4月~5月末の2カ月間は停戦合意をきっかけに株価が反発。MAG7が大きく上がり、短期の景気に左右されないAI関連株を投資家が安心して買えたことが背景にある。6月初め頃からMAG7の株価が下落に転じたのは市場の目線がハイパースケーラー株から半導体株に移ったことがあった。半導体株はアメリカだけでなく日本や韓国、台湾も入り、6月の日経平均は大きく上昇した。6月末から大型設備投資計画が相次ぎ、半導体株からハイパースケーラー株に資金がシフトした。7月下旬にハイパースケーラーによる大型投資への懸念が再燃し下落。今後は中期的な需給の環境を踏まえ、底値を探る動きになってくる。MAG7は値上がりの余地がある。MAG7のPERは過去4年間、下限が25倍、上限が40倍で動いてきた。今は25倍近辺にあり割安。今後、イラン情勢が終息すればグローバルにインフレの低下や景気回復が視野に入り、非AI関連株がリバウンドする可能性が高い。イラン情勢に伴う不透明感が継続した場合、インフレ懸念と中銀のタカ派化懸念が継続し、非AI関連株は弱めでAI関連株内では半導体関連からハイパースケーラーに資金がシフトするとみられる。
