植田日銀1年。国会答弁に立った日銀の植田総裁は就任から1年経ったことについて「さまざまな幸運にも恵まれいくつか政策変更を進めることができました」と語った。就任前、大規模な金融緩和政策の継続を強調。しかし去年7月、動き出す。長期金利を抑え込むYCCの運用を柔軟化、長期金利の1%までの上昇を容認した。去年10月の会合では長期金利が1%を一定程度超えることも容認し長期金利を抑え込む政策を実質的に骨抜きにした。そして今年3月、マイナス金利やETFなどの買い入れ終了を発表、金融政策の正常化へのい一歩を踏み出した。国際会合では英語でジョークを飛ばすなどコミュニケーション能力の高さもみせた。就任からの1年で為替は円安が進み約34年ぶりの1ドル=152円台まで迫っている。日銀ウォッチャーの大和証券・岩下さんは80点、元日銀・理事でみずほリサーチ&テクノロジーズの門間さんは90点、元日銀・審議委員のPwCコンサルティングの片岡さんは40点などと評価した。