ドイツの自動車大手・フォルクスワーゲンの労働組合が、ドイツ国内でストライキを実施した。フォルクスワーゲンの従業員が加入する労働組合によると、2日に始まったのは時間を区切った形で行う「警告ストライキ」と呼ばれるもので、ドイツ国内の複数の工場で行われた。参加者は数万人に上ると見込まれ、こうした大規模なストは、およそ5万人が参加した2018年以来6年ぶり。フォルクスワーゲンはヨーロッパでの需要の落ち込みや中国のEVメーカーとの激しい競争を理由に、ことし9月以降、創業以来初めてとなる国内工場の閉鎖や従業員の給与削減などの大規模なコスト削減を行う方針を明らかにし、組合との対立が続いている。組合側は「今月9日に予定される交渉がまとまらなければ、さらに長時間にわたるストを行う可能性がある」としている。対立が長期化し雇用不安が広がれば、景気が一段と冷え込むおそれもある。