- 出演者
- 栗原望 油井秀樹 酒井美帆
オープニングで出演者らが挨拶した。
ドイツではショルツ首相が率いて来た連立政権が崩壊し来年2月に議会選挙が行われることになった。最新の世論調査では最大野党の「キリスト教民主・社会同盟」が勝利し政権交代する可能性がある。ショルツ首相率いる連立与党は発足直後にウクライナ侵攻が開始されウクライナへの軍事支援やエネルギー価格の高騰など対応に追われた。その後与党間の意見対立が表面化、政治が停滞し支持率が下落、去年12月には新年度の予算案が組めない異例の事態となり農家への減税が突如打ち切るなど激しい混乱と反発を招いた。目立った成果もあげられないまま先月自由民主党が離脱し連立の枠組みが崩壊、議会選挙を前倒しで実施することになった。ヨーロッパ最大のドイツ経済も低迷が続きGDPの伸び率が落ち込む。世論調査で首位に立つ「キリスト教民主・社会同盟」の首相候補・フリードリヒ・メルツ氏、弁護士の資格をもち大企業にも席を置いた経歴をアピールし規制緩和などで経済を復活させると訴える。ドイツ政治の専門家は2月の議会選挙はヨーロッパにとっても重要な選挙となると指摘、「有権者にとっていま重要なのは政権交代であり明確な方向転換」などと話した。
今年は世界中で選挙が行われた選挙イヤー、今年27日今年最後の国際報道では放送時間を60分に拡大し2024年を振り返り民主主義の行方を考える。画面右上のQRコードから「“選挙イヤー”と民主主義」 ご質問・意見を募集している。
トビリシから中継。議会の前では昨夜も抗議デモが行われた。先月28日から18日連続。これまでのところ、大きな衝突は起きていない。デモ参加者は引き続き政権に圧力をかけるため、デモを続ける構え。このままでは大統領が2人という異例の事態になる。政権が今の大統領を拘束する、フランス国籍をもつ大統領がフランスに脱出するなど様々な憶測は出ているという。今後について、現地記者などに聞いても誰もが予測するのは難しいと言っている状況。ジョージアは今後反EU的な外交を進めていくことになると思われる。社会の分断が深まる中、ジョージアの民主主義はどうなるのか、EUとロシアどちらの方向に向かうのか岐路に立っている。
南シナ海の領有権を巡り、争っているベトナムと中国の関係について。様々な国と地域が領有権を主張している南シナ海だが、特に中国はほぼ全域の権益を主張しており、各国との対立が激しくなっている。中国との衝突が頻発しているのがフィリピン。今月4日にはスカボロー礁周辺でパトロール中の船が中国海警局の船から放水銃を発射されたり衝突されたりしたとして中国を非難。一方、対照的な対応で中国と対峙しているのがベトナム。10年前、大規模な反中デモが起きたが、その後表立った動きは見せていない。対中外交を闘争と協力の2本柱で進めるベトナム。その実態を取材した。
ベトナム中南部のクイニョンに1件のレストランがある。店主のレ・ミン・トアさんは36年前、中国との武力衝突を体験した1人。1988年、スプラトリー諸島でベトナム軍と中国軍が衝突し、ベトナム側の64人が死亡した。海軍の兵士だったトアさんは、ジョンソン南礁で測量しようとしたところ、中国海軍の艦船が接近してきたという。ベトナム海軍の兵士らは岩礁に建てた旗を守ろうとしたところ、中国軍が一斉射撃してきたという。そして中国軍に拘束されたトアさん。解放されたのは3年後の1991年。両国の国交が正常化してからだった。トアさんは30年以上たった今も当時の惨状をたびたび思い出すという。仲間が命を落としたジョンソン南礁一帯はその後中国が支配。埋め立てを進め、軍事拠点化が懸念される。
こうした経験からベトナムは東南アジアの中でも反中感情が根深いとされる。それが表に出たのが10年前。中国に抗議するデモがベトナム各地で拡大した。中国が南シナ海の西沙諸島近くに海底油田の掘削装置を設置したことをきっかけに両国の船が衝突するなど対立が先鋭化。中国に対するデモの一部が暴徒化し、中国人5人が死亡する事態となった。ところが、その後表立った対立は起きていない。その要因の1つが中国との経済関係の強化。ハノイ近郊の町では近年中国企業の進出が相次いでいる。ベトナムの好調な経済成長を支える外国からの直接投資について、これまでは韓国や日本が中心だったが、去年中国からの直接投資額が前年の倍近くに急増。香港と合わせると国・地域別で1位となった。しかし、ベトナムは南シナ海の領有権の主張を諦めたわけではない。中国との経済関係の実利を得ながら領有の既成事実化も進めるベトナム。専門家はベトナムはジレンマを抱える中でも中国との安定した関係を維持していくだろうとみている。
ハノイから中継。去年12月、習近平国家主席がハノイを訪れた時、共同声明の中国語版はベトナムとの関係を運命共同体と呼んだが、ベトナム語版では未来を共有する共同体としており、中国側の求めた運命を避けた可能性が指摘されている。一方で埋め立ては進めていざという時に備えて既成事実化を図っている。さらにベトナムはアメリカや日本などとの関係強化も進めており、中国への一定の配慮を示しながらもレッドラインを超えない範囲で抵抗していくとみられる。シンガポールのシンクタンクが今年発表した調査結果では、ASEAN10カ国の当局者や研究者などにアメリカか中国かの選択を迫られた場合、どちらの国を選ぶかと尋ねたところ、中国を選んだ人が調査の好評開始以来初めてアメリカを上回った。しかし、ベトナムは79%がアメリカを選んでいる。ベトナム政府は近年、アメリカの原子力空母の機構を許可するなどして中国を牽制しているが、ベトナムの研究者はアメリカを完全に信頼していないと疑問を呈している。
ピアノを押しながら山頂をめざすケルビンスミスさん。景色のよいところにピアノを運び演奏する人物として知られる。スミスさんはこうした挑戦を通じて自殺予防のための寄付を集めている。
米国東部の高齢者施設で女性は102歳、男性は100歳、世界最高齢の新婚夫婦としてギネス世界記録として認定された。
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ホタルのように輝くことから「ファイアーフライスパークル」と呼ばれている銀河を次世代のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた。
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日本によるUSスチールの買収計画の行方は。先週“バイデン大統領が正式に買収計画を阻止する意向を固めた”と現地メディアが報じた。バイデン大統領の最終判断に注目。
大幅なコスト削減が迫られているフォルクスワーゲン。労働組合との交渉は16日にも行われ、重要な局面を迎えている。組合側が時間を区切った形で行われた警告ストライキ、会社側は創業以来初の「国内工場の閉鎖」「数万人の人員削減」などを求めているのに対し組合側は工場閉鎖などを諦めるよう要求、更に長時間のストライキを示唆しており余談を許さぬ状況が続いている。
食卓に欠かせない食用油、世界で価格が上昇している。要因は東南アジアで生産が盛んなパーム油をめぐる状況で主な生産国のマレーシアは長雨・洪水で収穫量の減少が懸念されている。またインドネシアでは政府の脱炭酸化の一環で来年パーム油からつくったバイオ燃料の活用を増やすとしこれが価格を押し上げている。
中国の国家統計局が主要な経済統計を発表した。国内消費の伸び悩みや不動産市場の低迷が続いている。スタンフォード大学客員教授の許成鋼さんは「中国の高度な経済成長はすでに終わった。継続的な大規模失業の解消は非常に困難であり内需不足の問題を解決するのも難しい状況」などと話す。許さんは米国に渡り博士号を取得し、共産主義経済の課題を研究する中で最近の成長の鈍化は中国による市場経済の導入の限界を表していると考えるようになった。来月のトランプ政権発足について許成鋼さんは「ハイテク分野においてトランプ政権はこのプロセスを加速する可能性が高いと予測。」などと話した。
今月崩壊したシリアのアサド政権の大統領府はアサド大統領のものだとする声明を発表。政権崩壊後アサド氏のものとする声明が発表されたのは初となる。声明では”辞任や避難を考えたことはない”等としている。
あすはインドの深刻化する大気汚染について放送。
エンディング映像。
「美の壺」の番組宣伝。