ハノイから中継。去年12月、習近平国家主席がハノイを訪れた時、共同声明の中国語版はベトナムとの関係を運命共同体と呼んだが、ベトナム語版では未来を共有する共同体としており、中国側の求めた運命を避けた可能性が指摘されている。一方で埋め立ては進めていざという時に備えて既成事実化を図っている。さらにベトナムはアメリカや日本などとの関係強化も進めており、中国への一定の配慮を示しながらもレッドラインを超えない範囲で抵抗していくとみられる。シンガポールのシンクタンクが今年発表した調査結果では、ASEAN10カ国の当局者や研究者などにアメリカか中国かの選択を迫られた場合、どちらの国を選ぶかと尋ねたところ、中国を選んだ人が調査の好評開始以来初めてアメリカを上回った。しかし、ベトナムは79%がアメリカを選んでいる。ベトナム政府は近年、アメリカの原子力空母の機構を許可するなどして中国を牽制しているが、ベトナムの研究者はアメリカを完全に信頼していないと疑問を呈している。