ロシアメディアは、北朝鮮のチェ・ソニ外相は、ロシア極東のウラジオストクを経由して、30日にモスクワに到着し、ロシア側の要人と会談する予定だと報じた。ロシア側の関係者は、今回の訪問では「北朝鮮のキム・ジョンウン総書記の年内のロシア訪問実現に向けた調整などが行われる見通しだ」と述べた。また、ロシアに派遣された北朝鮮の部隊についてのほか、ロシアとの間で署名した有事の際の軍事的な支援などを明記した、包括的戦略パートナーシップ条約を巡っても議論を行う見通しだとしている。北朝鮮の部隊のロシアへの派遣を巡って、韓国の情報機関「国家情報院」は、軍の幹部を含む部隊の一部が、ウクライナとの戦線に移動した可能性があるという見方を示した。一方、米国国務省・ミラー報道官は記者会見で、ロシアに北朝鮮の部隊が派遣されているとして、中国と協議し、懸念を伝えたことを明らかにした。情勢のさらなる不安定化を避けるため、中国に影響力を行使するよう求めたと見られる。ただ、中国外務省は、米国側と協議が行われたのかどうかについての確認を避けた。