ロシア軍の戦争犯罪を記録する活動で、2022年にノーベル平和賞を受賞したウクライナの人権団体「市民自由センター」の代表で弁護士のオレクサンドラ・マトイチュクさんは、イギリスの首都・ロンドンでNHKのインタビューに応じた。「プーチン氏はクリミアを占領し、3年前にこの戦争を大規模な侵攻に拡大させた。安全の保証がない停戦は、次の攻撃への準備に過ぎない」と述べた上で、「ウクライナの人々は誰よりも平和を望んでいるが、侵略された国が戦いをやめても平和は訪れない」と述べ、停戦したあともロシアのさらなる侵攻を抑えるため「ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)への加盟など、強力な安全保障の仕組みが必要だ」という考えを示した。停戦協議の先行きについては「この政治プロセスに人間的な側面を取り戻すべきだ」と述べ、ウクライナの現状を踏まえた交渉が進められるべきだと訴えた。