フランス首相が退陣するのは去年1月以降、4度目となる。フランス政治の不安定のきっかけは去年の国民議会選挙。フランスでは国民議会で大統領を支持する勢力が多数派を形成できるかどうかが政権安定のカギを握っている。マクロン大統領は去年、欧州議会選挙で与党連合が極右政党に大敗したことを受けて、国民選挙を解散して選挙に踏み切った。その選挙で左派や極右政党に躍進を許し厳しい政権運営が続いている。マクロン大統領は新首相を任命するが人選は難航するとみられる。新首相を任命しても議会で多数派を握れず早い段階で政権運営が行き詰まる可能性もある。マクロン大統領は2027年までの任期を全うすることを強調している。