きょうのテーマは「欧州の利下げサイクルは終わったか?」。ECB理事会が日本時間の今晩開催される。7月に続いて、金利の据え置きが予想されている。第一生命経済研究所・田中理氏は「ECB高官からも利下げを急ぐような発言は一切聞かれないということで、今回については再び利下げ見送りというのが既定路線。全体としてはそこまで景気を押し下げるような数字ではない。ECBがきょう発表する見通しで、どれくらいECBが関税の影響を大きく見ているのかがわかる。今晩は利下げが間違いなく行われる。よほど何かがない限りECBの利下げ局面は終わったと見ている。来年後半には利上げというものを模索するタイミングになってくると思う。(フランスの政治・財政リスクなど不安要素もくすぶっているが)フランスの固有のリスクという意味ではそれなりにある。フランスの国債も売られていて、とうとうイタリアと一時逆転するといった段階にも入ってきている。首相が辞任するということでマクロン大統領は新しい首相を指名した、この段階で首相辞任は織り込んでいたため、次に解散選挙があるかどうかというところを市場は見ていたが。一旦、そこは回避されそう。国債市場に対するECB政策ツールは主にOMTとTPIの2つ。欧州の中でもっとも財政状況が悪いと言われてきたのはイタリア。そのイタリアについては財政再建を進めているということでむしろ金利は少し下がってきているという段階。他国に波及リスクがない中できょうの理事会でも具体的な議論はされないと思う」などコメント。