外国人を親に持つ子供たちを支援する「オアシスこくさい教室」は、子育て支援を行うNPO法人が去年10月に開いた。ここでは日本語の学習や学校の授業の内容のおさらいをしている。子供たちの出身地はフィリピンやペルーなど様々で、毎週金曜日の放課後に10人ほど集まっている。この教室を運営する池内道子さんは、日本語や勉強の苦手意識を減らし楽しんで学んでもらいたいと、それぞれの子どものレベルに合わせた学習の計画を立て、1人1人に寄り添っている。池内さんは「親が日本語を話せるけど、読めない・書けないが為に頼る人がいなく、何でも相談できる場所としてここがある」などと話した。長年、小学校の教師や日本語の講師として働いてきた池内さんは日本語の授業の内容が分からず、周囲からのサポートが受けられないことで進学や就職を諦めざるを得ない子供たちの姿を目にしてきた。子供たちを学習面で支援し進学に導くことが、日本での生活で自立することにつながると池内さんは考えている。フィリピン出身のカリエドさんは小学校4年生の時に家族で来日し、家では日本語を全く使わずに生活しているという。カリエドさんの兄も池内さんの元で学び高校に進学したことで、自分も同じように高校に進みたいと思い、熱心に通っている。受験勉強には日常会話で馴染みのない言葉が次々と現れる。授業で使われる言葉は学習言語といい、習得に時間がかかると言われている。7人の受験生が高校入試に臨み、全員が合格したという。池内さんは「助けるまでは行かないにしても力になれるようにしていきたい」などと話した。池内さんはこの教室を学習支援だけでなく、外国人の生活面のサポートや相談に応じる場にしていくとのこと。