3回目のオリンピックとなるミラノ・コルティナの舞台に向けて、堀島は不安をすべて取り除くための決断をした。まず求めたのは、オリンピックの本番と地続きの環境だった。2023年夏、開催地イタリアと時差のないノルウェーへ移住した。首都・オスロに程近い世界最大級の室内スキー場を練習拠点にした。拠点を移してから考えにも変化が生じた。家族揃っての移住。選手として過ごす以外の時間が自然に増えていった。競技から離れる時間がやがてアスリートとしての力にもなるという気づきがあった。ある日、スキー場のスタッフに自ら交渉し、閉館後の室内練習場に堀島専用のモーグルのコースを作った。ノルウェーに帯同しているトレーナーに体のケアをしてもらうだけでなく、不安を相談をするようになった。そして堀島は周囲への気遣いをこれまで以上に欠かさないようになった。
