騰落率ランキングを紹介した。先週の下落銘柄8位のペプチドリームは、グロース株全般に、金利上昇を嫌気した手仕舞い売が加速し、連日年初来安値を更新している。5位のSansanは、第1四半期決算で営業黒字に転換し、インボイス制度を追い風に業績回復を示す内容だったが、材料出尽くしの反応に押され、年初来安値を更新。1位のマネーフォワードは、今11月期について、市場予想を超える赤字見通しを発表し、それを嫌気した売りが広がった。値上がり率の多かった銘柄ランキングでは、九州フィナンシャルグループなどの地銀を含め、銀行セクターに押し目買いがみられた。4位の京成電鉄について、コスモ証券の林卓郎氏は「イギリス投資ファンドのパリサー・キャピタルが、京成電鉄の保有するオリエンタルランド株の売却を要求したと発表し、株主還元強化などの思惑を呼びました。9月の訪日客の回復が確認され、インバウンド関連の見直し機運が広がる」などと解説。上昇銘柄トップ1位の良品計画は、前期実績、今8月期見通し共に市場予想を上回ったことで、年初来高値を更新した。今週の相場について、林氏は「本日引け後のニデックを皮切りに、主要企業の決算発表が始まる。業績予想の上振れ観測が優勢の中、年末高期待も支えに、押し目買いの動きが広がる可能性がある。マイクロソフトやアマゾンなどの米ハイテク株の決算次第で、上下いずれか明確なトレンドが発生する可能性がある一方で、来週の日米金融政策会合を控え、動きづらさも残りそうな展開」と話した。