トウキョウトガリネズミは体長5センチ・体重2グラムの世界最小級の哺乳類。キリギリスなどの昆虫を食べる際に毒を使う。トウキョウトガリネズミの唾液には獲物を麻痺させる毒が含まれているという。毒で麻痺させた獲物は時間が経っても新鮮なまま、狩りが上手くいかない時のための非常食にもなる。アンボイナは生物界最強クラスの毒を持つ。襲われると約3分の2の人が死に至る。アンボイナは獲物の前で口を広げて毒を出し、昏睡状態にする。捕食後、口の中にある毒針を刺して麻痺させ、とどめを刺す。シマスカンクは身の危険を感じた時、お尻から液体を出す。この液体は臭いだけでなく、毒を含んでいる。目に入ると焼けるような痛みが生じ、まともに浴びると頭痛や吐き気も起きるという。ジャワスローロリスは夜行性のサルの仲間。前脚の内側から分泌物を出すが、毒はない。この分泌物が唾液と混ざると毒になる。ジャワスローロリスは分泌物と唾液を混ぜた毒を毛繕いで全身に塗りつける。これによって天敵や寄生虫を遠ざけることができるという。カモノハシはオスだけが毒を持っている。後ろ脚のケヅメに毒がある。メスの取り合いの時に毒を使うという。ヘビやサソリは毒を使い切ると、また毒を作るのに時間とエネルギーが必要になる。体の大きなニシキヘビは毒を持たない。獲物を絞めつけて仕留めるため、体力を消耗する毒を持たないという。生き物の世界には他の生き物の毒を利用する生き物がいる。