BRICS首脳会議。ロシアとしては欧米からの制裁が強化される中、国際社会で孤立していないと国内外にアピールするねらいがあると見られる。ロシアがウクライナへの侵攻を始めて以降、ロシアがこれほどの規模の国際会議を開くのは初めて。ロシアのメディアはいかに多くの国から首脳やメディアが集まっているかを伝えていて、ロシアとの交流を望む国が多いと強調している。プーチン大統領はBRICSの加盟各国が、世界経済に占める規模や役割もますます大きくなっていると繰り返していて、欧米に対抗するねらいもありそう。トルコやタイ、マレーシアなど、BRICSへの加盟を希望する国が相次いでいて、こうした国々の中には、プーチン大統領が主張する世界の多極化への一定の共感があると見られる。接近する各国は主に経済的な利益でつながろうとしている。さらに、加盟国が増えたことで、これまで以上に一致したメッセージを発信することが難しくなるのではないかと見られている。プーチン大統領のねらいどおり、BRICSを欧米への対抗軸として打ち出せるかどうかは不透明。