1日に必要な栄養素がすべて摂取できることなどをうたった食品。コンビニなどでよく見かけるようになったが市場規模は2030年には546億円にもなると予想されている。日清食品が今日行った完全メシシリーズの戦略発表会。完全メシとは厚生労働省の日本人の食事摂取基準で設定されたビタミンやミネラルなど全33種の栄養素を過不足なく配合した食品のブランド。2022年にカレーメシなどを発売して以来、冷凍食品や常温食品などおよそ60種類の商品を展開。シリーズ累計で4000万食を突破し来年度には売上100億円に達する見込み。こうした中、新たに発表したのが完全メシシリーズの新商品汁なしカップヌードル。試食したフットボールアワー・岩尾さんは「スープがなくても物足りない感じはない」」とし、後藤輝基さんは「カップヌードルの感じが残っている」とコメント。人気カップ麺のカップヌードルの味わいを湯切りをして作る汁なし焼きそばとして表現。さらに今月リニューアルして発売するのが完全メシのあんぱん。老舗パンメーカーの木村屋總本店と共同開発した。なぜ日清がパンに挑戦するのか。日清食品ビヨンドフード事業部・中村洋一さん「パン、ご飯、麺の3つの主食が日清食品の“完全メシ”としてそろうことになる。あんぱんをきっかけにパンのカテゴリーに力をいれていきたい」とコメント。2030年には546億円に成長すると予想されている完全栄養食などの市場。特に市場を牽引しているのがパンの商品。去年5月にローソンが販売を開始したプライベートブランドのパンである「バランスサポートブレッド」。これまで健康志向のパンの購入層は50代以上が中心だったが、今回のパンは特に若者からの人気が高い。こちらは完全栄養食の先駆けベースフードのパン。その累計販売数は2億袋以上を記録している。ベースフードの幹部に栄養食市場にあんぱんを投入してきた日清について聞くと齋藤竜太CMO「全体のパンの市場の中では極々小さい規模。その市場を大きくしていくという意味では一緒に大きくしていくことに意義があると思っている」などと話した。そのベースフードも今年1月には日清が得意とする焼きそばをリニューアルして発売。日清に挑戦するかのような姿勢を見せている。激化する市場に日清食品ビヨンドフード事業部・中村洋一さん「われわれは栄養とおいしさのバランスの取れた食品を追求していきたい」とコメント。