激辛ポテトチップを食べ救急搬送された女子高生。それは「迷走神経反射」というもので辛いものなどの刺激に対して体が過剰反応し、15分以内に血圧が急激に低下してめまいや失神を引き起こすという症状である。彼女も急激な血液低下を引き起こしたと思っていたが、生徒たちが激辛のポテトチップを食べたのは3時間も前だった。つまり彼女の症状は迷走神経反射によるものではないため一体何が起きたのだろうか。実際に谷川智行医師に話を聞くとカプサイシン中毒が起きていたとのこと。カプサイシンは交感神経を刺激し副腎からアドレナリンが分泌され、適量であれば疲労回復・食力増進などの効果があるが大量に吸収されるとアドレナリンが過剰分泌され頭痛・動悸・多量の汗をかくなどがあるという。そのため心臓疾患のある人や血圧の高い人は心臓へ過度の負担がかかる可能性があり、注意が必要とされている。おととし9月には心疾患を持つ少年が激辛チップスを食べた直後、死亡した事故が起きていた。しかしなぜ1枚のポテトチップでカプサイシン中毒になってしまったのか。高校生は体が未発達なため大人よりもカプサイシンに対して過剰に反応したと考えられるという。吸収されたカプサイシンは強制的に取り除けないため、彼女は一体どうなってしまうのだろうか。