あと100日を切った米国大統領選。ハリス副大統領の出馬表明後苦しい戦いを強いられているトランプ氏だが、黒人票の切り崩しを狙って出席した「全米黒人記者協会」て行われたイベントでの人種差別的な発言が波紋を呼んでいる。問題の発言は対抗馬となったハリス副大統領に質問が及んだ時だった。「インド人だったのに突然、黒人になった」と荒唐無稽な主張。実際のところ、ジャマイカ出身の父親とインド出身の母親の間に生まれたハリス氏は黒人であり、アジア系というアイデンティティーを自認してきた。偶然にもこの日同じく黒人団体のイベントに招かれていたハリス氏は「米国人にはもっとふさわしい指導者が必要」と語っていた。ホワイトハウス・ジャンピエール報道官が「トランプ氏の発言は不快で侮辱的」などと話した。暗殺未遂を一気に追い風に変えたかと思いきやバイデン大統領の撤退で一転。ハリス旋風にさらされているトランプ氏。リードしていた激戦州で逆転されたとの世論調査もある。黒人票を掘り起こすべく臨んだ場だったが墓穴を掘る結果となった。