都内に住む小学5年生のミカさん(仮名)は、学習障害の傾向があるという。1年生のとき漢字の読み書きが苦手なことに気づいた。他の教科は問題ないが、何度練習を繰り返しても覚えられない漢字があるという。ミカさんの母親は、漢字の読み書きについてミカさんにあった学習方法を身に着けて欲しいと通級指導を希望した。しかし、思わぬ壁が立ちはだかる。東京都では発達検査と呼ばれる検査を受けるのが通級に入る条件となっていて、検査の予約を取ろうと自治体に問い合わせるとほとんど埋まっていっる状況で検査を受けるまで1年以上かかった。検査を待つ間に不登校になったミカさん。大好きなバレーボール部にも参加できずにいる。通級に入るための検査は、民間の医療機関などで行われていて、記憶力などを図り検査後の手続きを含めると1人あたり5時間かかる。東京・小平のカラムンの森子こどもクリニック院長の内田創さんは、なかなかマンパワー的にたくさんの患者さんを診ることができない、需要と供給がまったくあっていない状況だと話していた。