アメリカ・コロラド州に在住しているキャシー（33歳）は娘ショーナ（6歳）と暮らしていた。キャシーはレストランでウエイトレスとして勤務していた。シェフのスティーブ・マーカムはキャシーに好意を抱いていた。スティーブはキャシーに猛アピールしていた。一方、カリフォルニア州で顔が潰された遺体が発見された。
カリフォルニア州で主婦のメラニーとメラニーの父ベイカー判事が、メラニーの夫が行方不明だと通報していた。その1カ月後に遺体が発見された。捜査官は遺体がメラニーの夫ではないかと考えた。
コロラド州ではキャシーとスティーブが関係を深め、出会いから半年後に結婚。その後、コロラド州郊外に引っ越した。2人が結婚して1年後、キャシーはトイレのタンクから2本の金塊を発見。スティーブに聞いたところ、金塊は遺産の一部だという。
キャシーは銃撃され、警察に通報。しかし犯人らしき人物は見つからなかった。キャシーはスティーブの過去が原因だと考え、スティーブに問い詰めた。するとスティーブは、CIAの元諜報員だと明かした。スティーブによると、銃撃は「機密情報を漏らせば家族に危険が及ぶ」というCIAからの警告という。また、スティーブ・マーカムの本名はエリック・ストーンだという。
遺体は宝石商レスター・マークス（57歳）のものだと判明。当初考えられていた、失踪したメラニーの夫とは別人だった。警察は聞き込み捜査を行い、レスターの息子ロニーを疑った。しかし、ロニーにはレスターを殺害する動機はあるが、証拠はなかった。
キャシーはエリックの母校に電話して、卒業アルバムを貸して欲しいと願い出るなどした。すると、出会った当初にスティーブ・マーカムと名乗っていた夫は、エリック・ストーンでもなく「エリック・ライト」が本名だと判明。また、エリックの両親は生きており、CIAという経歴も嘘だと認めた。
キャシーは離婚を決意し12年の夫婦生活に終止符が打たれた。キャシーは離婚後、郊外に引っ越し、エリックの正体を探ることにした。そしてキャシーは、エリックの本当の職業が警察官であることを突き止めた。
エリックの本当の職業は警察官で、行方不明だったメラニーの夫でもあった。エリックはメラニーとの婚姻関係を解消しないまま、名前も身分も偽りキャシーと結婚していた。キャシーは金塊に絡む殺人事件について問い合わせ、捜査官は1980年金塊関連の事件を再調査。そして腐乱死体事件の被害者レスターが金の取引を行っていたことを調べた。刑務所に収容中のロニーによると、レスターが金塊をエサにエリックに不正取引を持ちかけたことがあるという。
捜査官がエリックの行方を捜査。エリックは離婚後、メキシコに移住していたため、FBI特別捜査班が出動。メキシコでエリックを聴取したところ、レスター殺害を認めたため、逮捕となった。
事件の真相を紹介。エリックは28歳で警部補となり順調にキャリアを積んでいたが、義理の父親ベイカー判事に「もっと出世しろ」となじられる毎日を送っていた。そんな時、レスターに不正取引を持ちかけられた。エリックは「金塊につられて不正取引をする警察官」と思われたことが許せなかった。エリックはレスターの事務所を訪れ、レスターを殺害。殺害後、金塊を車に運び、レスターの遺体を人目につきにくい川底に沈めた。その後、警察官を依頼退職して失踪。身分証明書を偽造した。その後、キャシーに一目惚れし、結婚した。しかし、「金塊は父親の遺産」などと嘘をつき、就寝中のキャシーに発泡して余計な詮索をしないよう脅すなどした。対してキャシーは、真実を求めて何度もエリックを問いただすなどし、迷宮入り事件を解決に導いた。なお、裁判の結果、過失致死の罪で有罪となり6年の禁固刑が言い渡された。