先週の日経平均株価は週はじめに4万円台の大台を回復する場面があった。しかし、16日に株価が急落してから戻りは鈍く週間ベースで2週間ぶりの反落。TOPIXは3週間ぶりの反落で終えた。業種別騰落率、最も下落したのは石油・石炭製品。OPECやIEAが今年の世界石油需要の伸びについて見通しを下方修正したことで原油相場が下落、業績への懸念が強まった。8位の良品計画についてDZHフィナンシャルリサーチ・東野幸利さんは「良品計画が11日に発表した2025年8月期の通期連結営業利益予想が前期の大幅増益から一転して減益見通しだったことや市場予想に届かなかったことで利益確定売りが強まった可能性が高い」などと述べた。下落率2位のレーザーテックについて業績見通しの下方修正を発表したオランダの半導体製造大手ASMLの株価急落を受けて国内の半導体関連株に利益確定売りが広がった。値上がり率8位の三菱UFJフィナンシャル・グループはアメリカの金融機関の好調な決算をうけて国内の金融機関にも買いが広がった。値上がり率3位のガンホー・オンライン・エンターテイメントについてDZHフィナンシャルリサーチ・東野幸利さんは「いわゆる物言う株主として知られるストラテジックキャピタルが大株主に浮上したことが判明したことで経営改革への期待が高まるとの見方から短期資金が流入したと思う」などと述べた。今週の相場についてDZHフィナンシャルリサーチ・東野幸利さんは「日本株にとっては米国株全般の動向や円安基調が保てるかが焦点となりそう。今週は米国の大型企業の業績内容が安心材料になれば翌週に決算発表を控えたメタ、マイクロソフト、アップルなど巨大ハイテク企業への期待が高まりやすくなりダウやS&P500に対して出遅れ感のあるハイテク株主体のナスダックの追い上げにもつながるとみている」とコメント。