イギリスの最大野党・保守党は2日、新たな党首に前のビジネス貿易相であるケミベイデノック氏が選ばれたと発表した。保守党の新たな党首に選ばれたベイデノック氏はナイジェリア系の女性で、1980年生まれの44歳。イギリスの主要政党で初の黒人党首となった。移民政策や性的マイノリティーに厳しい立場をとる強硬右派として知られ、保守的な価値観の擁護を主張している。保守党は7月に行われた総選挙で、345議席から121議席に減らす歴史的大敗を喫した。中道左派を掲げる労働党のスターマー政権との違いを際立たせ、伝統的な保守層の支持を取り戻したい考え。一方で右傾化が進めば、中道層が離れていく恐れもあり、党勢の立て直しに難しい舵取りを迫られることになる。