きょう、北朝鮮の国営テレビは革ジャン姿の金正恩総書記がずらりと並んだ砲弾を前に説明を受ける写真を公開。軍需工場の視察で笑顔も見せた金総書記は「より多くの砲弾を生産し戦力の拡大に尽くしてほしい」としたという。韓国メディアは砲弾を増産することでロシアへの軍事支援を続ける意思を示したと報じている。これまでに武器のほか、約1万5000人の兵士をロシアに送ってきた北朝鮮。当初、北朝鮮の兵士はドローンなどを使う現代的な戦闘に対応できていないと伝えられていたが、プーチン大統領は先月、クルスク州の奪還作戦に北朝鮮兵士が貢献したと称賛し、「金正恩総書記に心から感謝する」との声明を出していた。協力関係を強めるロシアと北朝鮮。それを印象付けたのがロシアの国営テレビで放送された映像。クルスク州の施設で訓練を行う北朝鮮兵士ら、ドローンも投入されている。取材した記者は「北朝鮮の戦闘員たちは現代の戦争のやり方、つまりドローンや無人機などに慣れてきたと言える。」と強調した。コミュニケーションのために使われているのがロシア語の指示とそれを意味する朝鮮語の発音がいくつも記された紙。続いて記者は地下にある宿舎の中へ。冬の寒さ対策で室内にはストーブが置かれ、朝鮮語で「訓練も戦闘だ」「死んだ戦友の復讐を」などと書かれた紙が吊り下げられていた。食堂の入口には「朝食は6時から9時」などこちらも朝鮮語で書かれている。豚の脂身の塩漬けや野菜などの様々な食べ物、テーブルの上には真っ赤な唐辛子の粉も用意されている。明らかにされた北朝鮮兵士らのロシアでの生活。そして彼らがカメラの前で歌い始めたのは第二次世界大戦当時、ソ連軍の象徴とされた曲「カチューシャ」の朝鮮語版。ロシアとの連帯を示そうとしたのか。クルスク州での作戦を通じ、戦闘力を大幅に向上させたとみられる北朝鮮の兵士たち。今後の戦況に影響を与えるのか注目される。