2025年6月4日放送 22:00 - 22:58 テレビ東京

ワールドビジネスサテライト
新たな日韓関係で企業は?▽天安門事件36年

出演者
豊島晋作 竹崎由佳 長部稀 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
中継 日韓関係はどうなる?韓国 3年ぶり“革新系”新大統領誕生

きのう投開票の韓国の大統領選挙で革新系「共に民主党」の李在明が当選し、大統領に就任した。3年ぶりに保守系ではない革新系の政権が誕生することになった。要因は、去年12月の非常戒厳に対する国民の反発が強かったことと、経済が低迷する中で中道層の票を李在明がうまく取り込んだこと。投開票から一夜明けたけさ、大勢の支持者らに囲まれ、自宅から公務に向かった李在明新大統領。就任演説では、アメリカとの同盟をもとに日米韓3か国の協力を進める方針を強調した。その後の記者会見では元徴用工問題をめぐる前政権の解決策を維持する考えを示すなど、異本との協力姿勢をアピールした。石破総理は「日米間の協力を活発化させたい」と話した。しかし、李在明大統領をめぐっては、過去には強硬な対日姿勢をみせていた。前回の革新系政権の元での日韓関係を振り返ると、元徴用工の問題などを背景に日本が韓国への輸出規制を強化したことへの反発で韓国では日本製品の不買運動が怒った。現在では、日本企業の現地での売り上げも6兆円に迫る試算もある。韓国企業「イーブイシス」の本部長は「韓国も日本も経済的に補い活性化すると思う」と話した。日本企業「堀場製作所韓国法人」のチーム長は「影響はあると思う。ただそれは昔からある。すぐ回復できるパターンなので心配ない」と話した。韓国に進出している日系企業の数は772社といわれている。日系企業を貿易や投資の情報でサポートする「JETRO日本貿易振興機構ソウル事務所」では、日系企業「トクヤマグループ」の現地幹部が相談に訪れていた。サムスンやSkハイニックスなどのグローバル企業を相手に半導体材料の分野で20年以上ビジネスを展開してきた。

解説 新大統領で日韓関係は?連携強化で目指すは脱中国か

JPモルガン証券チーフ株式ストラテジストの西原里江は「日韓の間で経済協力を強化していくことがポイントになっていくともう」「大統領が言っていた『実用主義』を言葉通りに実行できるかどうかというところが日韓関係の強化のカギになってくると思う」と話した。日本の輸入依存度の高さがアメリカや韓国、ドイツに比べて圧倒的に中国が高い。日韓の間では自動車や半導体分野などの協力強化が見込まれている。

広がる用途 人命救助にも…最新のドローン技術

ショーや映像撮影だけでなく様々な分野でドローンの活用が進み、市場規模も年々拡大している。中でも活用が期待されるインフラの点検や人命救助で活躍する最新のドローン技術。きょうから幕張メッセで始まった国内最大級のドローンの展示会。約270の企業や団体が出展する今年のテーマは「はたらくドローン」。養殖場の網などの点検に使われる水中ドローン、水道管の中を点検するドローン。今年1月、埼玉・八潮市で発生した道路の陥没事故。破水した下水道管内部を調査するためにこのドローンが使われた。こうしたインフラの点検業務など、ドローンの用途が広がったことで、市場規模は拡大し、直近では数千億円規模とみられている。津波警報などが発表され、Jアラートで情報が配信されると沿岸部10キロを自動で飛び回り、警報を鳴らすドローン。カメラで救助する人を発見すると、上空から浮輪や海水を着色するマーカーを投下し救助を行うドローン。ドローンの世界市場シェアはDJIを始めとする中国企業が席巻している。

WBS Quick
日本酒やみそ向けに放出検討 政府備蓄米で小泉農水大臣

政府備蓄米を主食用以外にも放出する考えを示した。小泉農林水産大臣は備蓄米を日本酒造りや味噌などへの加工用として放出することを検討していると明らかにした。農水省は来週にも業界団体への聞き取りを実施したうえで、具体的な放出時期や数量などを決めることにしている。コンビニ大手の「ファミリーマート」はきょう、随意契約で調達した精米・袋詰め作業を開始し、あすから東京・大阪の一部店舗で販売を始めると発表した。1キロ388円で販売する。

ATM相互解放を3行検討 利便性向上とコスト削減狙う

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行がATMの相互開放に向けて検討に入ったことが分かった。利用者の利便性を高めるほか、キャッシュレス化で利用者が減るATMの管理コストを削減するのが狙い。実現すれば、3行の預金者はいずれのATMを使っても平日日中の利用料が無料になる可能性がある。

出生数が初の70万人割れ 出生率も過去最低1.15

厚生労働省が公表した人口動態統計によると、去年1年間に生まれた子どもの数、出生数は68万6061人で初めて70万人を割り込んだ。また女性1人が生涯に生む子どもの推定人数、合計特殊出生率は1.15で過去最低となった。出生数、出生率とも前の都市を下回るのは9年連続。

WBS X
世界で勝つ国際標準 「ミリ」差で売り上げ3分の1に

IDECにある産業用の機械。ボタンスイッチの穴には国際水準があり、標準から外れたことでシェアを大幅に失い年間20億円ほどあった売り上げが3分の1に減少。IDEC国際標準化担当・土肥正男部長は「22%シェアが5%まで下がった」などとコメント。

世界で勝つ国際標準 「iモード」「旅客機」敗戦の教訓

日本は世界に先駆けて新技術を開発しながら標準化を怠ったため市場を失うことは多くあった。NTTのiモードは携帯電話がインターネットにつながる世界初の技術を持ち合わせながらグローバル展開が遅れガラパゴス化。三菱重工の国産旅客機は国内規格で開発を先行、アメリカ企画に合わせることが難航に。昨日、石破総理が国際標準戦略を新たに立ち上げ重要な技術分野で標準獲得を指示。経済産業省イノベーション環境局・菊川人吾局長は「日本は各国の国際標準化機関とも密接に連携していく」などとコメント。

世界で勝つ国際標準 脱「負ける日本」ルールを作れ!

IHI相生工場で世界をリードする技術の試験。アンモニアは石油などに代わる脱炭素燃料でIHIはアンモニア燃焼技術を独自に開発。IHI相生工場生産技術部・福井康光部長は「2017年に試験炉ができずっと開発を続けている」などとコメント。IHIは東京ガスなどと共同でアメリカから初めてLNGを日本に輸送。国際標準を取得はせず。IHI技術開発本部・久保田伸彦本部長は「標準化が海外に持っていかれライセンスを受け日本が製造」などとコメント。その結果日本は海外企業に技術ライセンス料を払いながらLNGの海上輸送を続けている。IHIはLNGの同じ轍を踏まないようアンモニア燃焼技術の国際標準化を急いでいる。企業の動きに足並みを揃えるように政府も新たな国家戦略を始動。経済産業省イノベーション・環境局・菊川人吾局長は「標準をどこで作るかの奪い合いになっている」などとコメント。経済産業省は5つの特定分野を設定し日本に有利となる国際ルールや市場作りをサポートする戦略。

(ニュース)
トランプ政権 鉄鋼・アルミの追加関税 2倍の50%に

アメリカのトランプ政権は4日鉄鋼とアルミニウムに対する追加関税を現在の25%から2倍となる50%に引き上げた。ただ先月貿易協定で合意したイギリスは引き上げの対象から外れ、25%の関税が維持される。一方今回の引き上げをめぐりEUは対抗する姿勢を示している。アメリカ国内でも建築資材や自動車価格が押し上げられる可能性がある。

解説 鉄鋼 アルミ アメリカ関税50%に倍増 日本鉄鋼産業への影響と今後は?

鉄鋼とアルミニウムの追加関税が50%と倍増した。日本企業への影響はさほど大きくなくアメリカの関税による日本企業への直接影響のグラフ(J.P.モルガン出所)によると自動車は2.3兆円の影響に対し鉄鋼は400億円と金額はそんなに大きくはない。日本株の推移のグラフ(Bloomberg Finance L.P. J.P.モルガン出所)を見ると落ちた株価が回復したような形となっている。

(経済情報)
マーケット最新情報

為替と株の値動きについて伝えた。

(ニュース)
天安門事件から36年 日本でも?強まる“越境弾圧”とは

天安門事件から36年が経過した。中国国内では民主化などに関する言動は制限されているが、足元では”越境弾圧”を強めている。日本時間の午後1時半頃天安門広場周辺では例年にも増して厳重な警備体制が敷かれた。36年前天安門広場では民主化を求め集まった学生などを中国人民解放軍などが戦車などを使い制圧した「天安門事件」が発生した。中国政府はこれま武力弾圧を正当化し厳しい言論統制が敷かれている。香港にも広がった言論統制は”国を超えた”と指摘されている。ICIJは中国当局のものとされる内部文書などを入手、”越境弾圧”の実態を公表し、不審なメッセージやハッキングなどが報告されている。香港のドキュメンタリー監督であるアラン・ラウも越境弾圧に危機感をおぼえている。

WBS Quick
生活保護申請 5年連続上昇 24年度は25万9353件

2024年度の生活保護申請が前年度比で3.2%増となる25万9353件だったことが、厚生労働省の統計で分かった。申請件数が前年度を上回るのは5年連続となる。長引く物価高騰による家計悪化に加え、高齢者などの単身世帯の増加が影響した可能性がある。

日高屋 ビール ハイボール “値下げ” “ちょい飲み需要”狙う

日高屋を展開するハイデイ日高は来月からの期間限定メニューの展開に合わせた値下げを発表した。これまでも夏場に値下げキャンペーンをしてきた生ビールに加え、新たにハイボールを20円値下げする。

ショイグ氏 金総書記と会談 金氏の訪露計画議題か

ロシアのショイグ安全保障会議書記がきょう北朝鮮の平壌で金正恩朝鮮労働党総書記と会談したと、北朝鮮にあるロシア大使館が発表した。ショイグ氏の訪問はプーチン大統領の指示による訪問で3月にも平壌で金氏と会談していた。今回の会談では金氏のロシア訪問計画などが議題となる可能性がある。

習近平氏は「タフな交渉相手」トランプ氏 会談調整難航か

アメリカのトランプ大統領は4日自身のSNSで中国の習近平主席について「とてもタフな交渉相手で取引するのが極めて困難だ」と述べた。アメリカ政府は今週中にも首脳同士の電話会談の見込みと繰り返し説明しているが、調整が難航している可能性がある。

(ニュース)
解説 欧州中央銀行が追加利下げか 今後は“トランプ関税”交渉次第?

明日の注目ニュースは「ECB理事会」。明日は利下げがほぼ確実視され、その先には年内にもう1回利下げが行われるのではないかとみている。関税交渉次第では一波乱おきるのではと予想し、しばらくは不透明とみられる。

(エンディング)
エンディング

日高屋などきょうのVTR映像が流れながらエンディングとなった。

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