去年4月、台湾東部沖を震源とするM7.2の地震が発生。震源に近い花蓮県では台湾有数の観光地の渓谷で落石が相次いだ他、中心部ではビルが倒壊し20人死亡。被災地では主要産業の観光業が今も低迷したままで、厳しい状況が続く中、復興に向けた模索が続いている。台湾有数の観光地・太魯閣渓谷は山と海の美しい景色や先住民の文化などを目当てに年間のべ1500万人近い観光客が訪れて来たが、地震による被害で歩道の立ち入りは依然として禁止されたまま。観光客に人気だったハイキングコースは通れず、渓谷を通る道路の至る所で工事が続いている。観光客の多くは渓谷の入り口で写真撮影をした後すぐに立ち去る。地震後観光客は半数以下に減少しており、観光客を取り戻すため、現場では様々な工夫が始まっている。ホテルは観光客が減ったため客の受け入れは週5日、客室の半分の80部屋にとどめているが、徐々に賑わいを取り戻しつつある。ホテルでは体験型アクティビティーを企画するなど滞在時間を楽しめるよう工夫。さらに地元の人達との連携を強化し、新たな魅力の発掘にも力を入れている。ホテルの責任者は農場に訪れた。地震の影響で一時は野菜が売れなくなった。現在はホテルが野菜を買い取り、レストランのメニューに加えている。ホテルを利用した宿泊客の反応に手応えを感じている。教育現場でも復興に向けて取り組みが進んでいる。東華大学では日本の大学・団体から約50件、計3200万円の寄付が寄せられた。東日本大震災のあとに台湾から日本に寄せられた義援金の返戻として支援が広がったと考えられている。大学は約80億円で新校舎の建設や建物の補修を計画、2027年の完成を目指す。学長は「私たちはピンチをチャンスに変えます。最も困難な時期もみんなで団結すれば克服できるでしょう」と話した。