かつて、オーストラリアには250以上の先住民言語があるとされていたが、同化政策などで一時半数近くが消えたとされていた。ニューサウスウェールズ州にある学校では、先住民の言語や文化を、子どもたちに教えているという。学校で教えている先住民のアレックス・ウェブさんは、かつて、先住民差別に苦しんできたという。息子のクラークさんは先住民の文化に触れる機会が少なく、アイデンティティに悩むこともあり、2010年から先住民文化への支援団体を設立、2022年に学校を設立した。先住民の言葉や文化を教えてくれる人が限られているなどの課題もあったが、子ども達を通して再び言葉や文化が広がっているという。オーストラリアの調査では、この30年で、家庭で先住民言語を使う人の数が4万人から8万人に増えているという。去年、政府は、先住民教育に1100万豪ドル(約12億円)を投じる方針を示している。クイーンズランド大学のフェリシティ・ミーケンズ教授は「オーストラリアの複雑で多様な言語の歴史を理解することは、この大陸の歴史と向き合うことでもあります。これはオーストラリアに限らず、世界中の植民地化された国々に共通する歴史です」などと話した。
