クフ王の死後数百年のうちに書かれた貴重なパピルスの中にある一説がある。「クフ王は知恵の神トト神の聖なる秘密の部屋を探し求めた。自らのピラミッドに同じものを作るために」。秘密の部屋とは大ピラミッドの中に隠された魔法の部屋であると書かれて いる。しかしこのパピルスからこれ以上詳しいことは分からない。これまでに分かっている空間は盗掘口からつながっている部分だけ。その体積は大ピラミッド全体の1割にも満たない。謎となっている残りの9割以上の部分に何があってもおかしくない。秘密の部屋を見つけ出そうとこれまで世界中の研究者が挑んできた。フランス調査隊が石の重力を測定する計測器を持ち込んだ。床や壁のすぐ裏にある空洞なら見つけられるかもしれないと考え、疑わしい場所にドリルで穴を開けた。しかし何故か穴から大量の砂が吹き出し調査は中止。ドイツ調査隊が目をつけたのは通気口のように狭い謎の通路。小型カメラを備えたロボットを送り内部の撮影を試みた。映ったのは20cm四方の小さな石の扉。そこから先に進むことができなかった。