AI新興企業アンソロピックは12日、最新モデルのクロード・ミュトス5と、ミュトスと同等の性能を持つ一般顧客向けのフェイブル5について、全ての顧客への提供をただちに停止すると発表。アメリカ政府から、国家安全保障を理由に外国人のアクセスを禁じる命令を受けたことによる措置としている。会社によると、政府からの書簡には国家安全保障上の懸念に関する具体的な詳細は記載されていない。会社は、政府がフェイブル5の安全対策に抜け穴がある可能性があると判断したものとみられるなどと主張。国立情報学研究所の佐藤一郎教授は、AIが安全保障上の戦略技術として輸出規制の対象になる先駆け的ケースなどと説明。クロード・ミュトス最大の特徴は、システムのセキュリティー上の弱点や欠陥を発見する能力が極めて高いこと。サイバー攻撃に悪用された場合、社会インフラの停止や金融システムへの侵入など、深刻な被害が出るリスクが高まっている。ミュトスをめぐっては今月に入って片山金融相が、日本政府や一部の金融機関も利用できるようになったことを明らかにしていた。片山大臣はきのう、現時点で日米財務省間で了解している状況に変化はないとXに投稿。大手金融機関の関係者は、利用できるようになったモデルが提供停止対象に含まれるか確認を進めると話している。
