今週行われたグッドデザイン賞の発表会では建築家の坂茂さんが大賞を受賞。東京と石川県の企業が共同応募した木造の仮設住宅で、能登半島地震の被災地で建設され高い耐久性が特徴。見た目の美しさだけでなく、高度な技術が不要である点などが評価された。8月に行われた審査会では書類審査を通過した5000件余の応募作が集められた。応募作は20の分野に分けられ、物だけでなくサービスなどもパネルを使って展示されている。審査するのは第一線の専門家達で、世の中をどう豊かにするかなどを重視している。ベスト100に選ばれた「学校断熱ワークショップ」は天井裏に断熱材を敷き詰めたりすることで教室の断熱効果を高める取り組み。猛暑の夏が続く中、全国の学校でエアコンの設置を進めるとともにエネルギー効率化のための断熱対策も求めている。この取り組みをNPOなどと手掛けるのが建築家・竹内昌義さん。子どもらが省エネを考えるきっかけにしてほしいとワークショップを発案した。今年8月には長野県飯田高校でワークショップを実施。竹内さんらは子ども主体で企画できるようマニュアルを作成。企画書の作り方などが記されている。生徒らはマニュアルを参考に準備を進め、8枚の内窓を設置。他教室と比べ室温が約2度下がったという。この取り組みは6年前に始まってから30校以上で開催され、各地に広がっている。賞の審査員は省エネの理解が学校から社会に広がることを期待し評価したとのこと。