第37回世界文化賞の受賞者が発表された。絵画部門はアメリカのジェニー・ホルツァー。LED掲示板などを使い、言葉そのものをアートとして伝え続けている。権力や社会問題に真っ向から切り込み、見る者の思考を揺さぶり続けている。彫刻部門はイギリスのアンディ・ゴールズワージー。大自然そのものを素材にするランドアートの第一人者。最大の特徴は儚さ。作品は時間とともに自然へ還り、人間はいかに自然と向き合うべきかを静かに問いかける。建築部門はアメリカ在住のダニエル・リベスキンド。鋭く切り裂かれたような斬新なフォルムが特徴。ベルリン・ユダヤ博物館ではホロコーストという悲劇を空間の体験として表現している。歴史をどう語り継いでいくべきかという問いを突きつける。音楽部門はスウェーデンの指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット。99歳を迎えた今もなお世界中の指揮台に立つ現役最高齢の巨匠。演劇・映像部門はオーストラリアの俳優ケイト・ブランシェット。これまでアカデミー賞を2度受賞。映画「エリザベス」で圧倒的な存在感を放つなどハリウッドを代表する俳優。また、国連の難民支援など社会活動にも精力的に取り組んでいる。若手芸術家奨励制度にはフランスのラ・スルス・ガルースト協会が選ばれた。家庭環境など困難に直面している子どもたちをプロの芸術家たちが支援している。設立から30年余り、芸術を通して人と社会をつなぐ希望のプロジェクト。
