- 出演者
- 川口由梨香
オープニング映像。
出演者が挨拶をした。今週は吉岡が伝える。
台湾有事をめぐる高市総理の国会答弁に中国が反発し、日中双方による応酬が続いている。日本の治安情勢に懸念があると主張して中国は国民に渡航を控えたり、日本への留学を慎重に計画するよう呼びかけている。こうした中きのう、沖縄県の尖閣諸島沖合で中国海警局の船4隻が相次いで日本の領海に侵入した。中国海警局は「巡視活動は合法的で中国の権利と利益を守るのが目的」と述べた。北京の日本大使館はまだコメントを述べていない(シンガポールCNA)。東南アジアでも高い関心を集めている。日本政府はきょうから外務省の担当局長を中国に派遣し、外交当局間のやり取りを通じて中国側の出方を冷静に見極める方針。
ウクライナ東部の要衝、ポクロウシクはロシア軍にほぼ包囲されたと言われ、ウクライナ軍にとって戦況は厳しさを増しているとみられている。戦況が悪化している背景にはロシア軍の戦術の変更があり、ロシア兵はドローンや軍事衛星に見つからないよう目立たない行動をしている。専門家は「街に達すると彼らは敢えて姿をくらませる」などと指摘した。(フランスF2)
パレスチナのガザ地区ではこれから雨の多い冬を迎える。多くの住民がテントで避難生活を送っているが、これまでに降った雨でテントが水に浸かる被害が相次いでいる。ガザ市の北東部でイスラエル軍の爆撃によりパレスチナ人1人が死亡、複数がけがをした。目撃情報によると犠牲者たちは冬用の服を探すため、破壊された自宅に行こうとしたところを攻撃されたという。ガザ地区では雨や寒さをしのぐことができないテントでの暮らしに避難民たちが苦しんでいる。当局によるとテントの約93%がダメージを受けて数千世帯が外で過ごしているという(カタール アルジャジーラ)。現地のNGOは先月の停戦のあとの物資の搬入が遅れていると指摘、イスラエルに対して全ての検問所を解放するよう求めている。
今年6月、イスラエル軍がイラン・テヘランにある核関連施設などに激しい攻撃を行った。16日、イラン・アラグチ外相は攻撃の影響で、イラン国内ではウラン濃縮活動は行っていないと述べた。その上で外相は核開発を継続する考えを改めて強調した。(香港TVB)
「ウラン濃縮活動を行っていない」というイラン・アラグチ外相の発言についてロイター通信は先週、IAEAの最新の報告書の内容を伝えた。それによるとイランは攻撃を受けた核施設へのIAEAの査察を受け入れず、高濃縮ウランの貯蔵量・状態について把握できていないという。IAEAの9月の報告書によるとイランの核施設には濃縮度は60%のウランが441キロ貯蔵されていた(6月13日時点)。これは前月比より32キロ増加している。発電所要のウランの濃縮度は3~5%、核兵器に転用する場合は90%とされている。IAEAは報告書の中で「できるだけ早く状況を検証することで核物質の平和利用以外の懸念を和らげることができる」としてイランに査察の受け入れを強く求めている。
アメリカ・トランプ政権の移民税関捜査局などはノースカロライナ州シャーロットで不法移民の新たな取り締まりを始めている。住民とのトラブルもあり抗議デモも起きている。国土安全保障省は不法移民犯罪者を標的にすると発表した。移民税関捜査局の幹部はSNSで「15日に81人を拘束した。その多くは重大な犯罪歴や移民法違反があった」としている。トランプ政権はこれまでにもロサンゼルス、シカゴ、ポートランドなど民主党の首長がいる都市で不法移民の摘発を強化しており、シャーロットが新たな標的となった。(アメリカ ABC)
メキシコで大統領が進める汚職対策や麻薬組織の取り締まりなどに抗議するデモが国内の主要都市で行われた。メキシコシティでは警察との衝突も起き、少なくとも120人が負傷した。そのうち100人は警察官。シェインバウム大統領は自分に敵対する右派の政治家が抗議デモを資金支援しているとみなしている。世界中の若者の抗議のシンボルとなった頭蓋骨の黒旗をここではあらゆる年齢の人々が掲げている。抗議行動はメキシコシティだけではない。(イギリス BBC)
人口が14億を超え急速な経済発展を遂げているインド。一方で国内では様々な社会問題に直面している。その一つが女性に対する暴力。硫酸や塩酸を女性の顔や体に浴びせる卑劣な犯罪(アシッドアタック)が相次いでいる。被害を受けた女性は消えることのない傷を負い人生が大きく変わってしまう人も少なくない。報告されているだけで年間200件以上起きている。背景には男尊女卑の意識があるとされている。
被害を受けた女性たちが社会復帰に向けた支援を行うとともに、犯罪撲滅を訴えている。ニューデリー支局の山香支局長が女性たちを取材した。ニューデリーにあるシェルターには約30人が身を寄せている。施設を運営するシャヒーン・マリクさんは26歳の時に被害にあった。大学構内で突然複数の男から酸を浴びせられ顔にやけどを負い、右目を失明した。警察によると容疑者は同僚の男とその仲間で、交際を拒否された上司が腹いせに命令したという。マリクさんは顔の手術を25回行い、肉体的にも精神的にも疲れ果てたという。天気となったのは支援団体に就職したことだった。10年ほど前から支援を始め、支援団体「ブレイブ・ソウルズ」を設立した。資金はクラウドファンディングなどで調達し、女性たちの社会復帰に取り組んでいる。職業訓練では英語、パソコンなど5つの講座を設けた。PTSDの人も多く、心理カウンセラーが心の不安や悩みに対応している。マリクさんの支援を受けて社会復帰をしたプージャ・グプタさんは18歳の時に義理の弟から被害を受けた。グプタさんは5年前にシェルターを出て、ニューデリーの公立の学習施設で英語・算数などを教えている。支えになったのは家族との存在。被害の後に結婚した夫との間に2人の子どもを設けた。グプタさんはアシッドアタックの撲滅に向けて啓発活動に参加するなど動き出している。
ニューデリー支局の山香支局長はマリクさんやグプタさんを取材して感じたことについて「力強く生きる姿に心が動かされた。犯罪被害から立ち直ることは決して容易なことではない。マリクさんには勇敢さを感じた。ムンバイなどにも活動の拠点を新たに設けている」、女性への暴力の背景について「インド社会に根強く残る男尊女卑の意識があるとされている」などと述べた。デリー高等裁判所弁護士のパンディさんは「女性は拒否すれば復しゅうされてしまう」などと指摘した。裁判では判決までに10年以上がかかるとされ、裁判の迅速化に向けた検討が進められている。政府は犯罪に使われる硫酸・塩酸を店頭での販売を規制し、目的や身分証明書の提示を求めている。
インドネシアでは今年1月から小学生~高校生、妊婦などを対象に給食の提供が無償で始まった。しかし、食中毒が各地で発生し大きな問題になっている。無償の給食は去年10月に就任したプラボウォ大統領の最重要政策の一つで、地方を中心に貧しい地域で子どもたちが充分な食事を取れないことが背景にあり始まったが、中止を求める声も上がっている。学校給食で食中毒になり1週間入院した少年を紹介。衛生上の問題や食材の不適切な使用、配送に時間がかかるなどの問題が全国各地で食中毒が発生した原因と言われている。給食が始まってから1万6000人以上が食中毒にかかったと推定されている。インドネシア栄養庁は「我々は改善しつつ賢く成長していく」などと述べた。インドネシア政府は制度に問題があることを認め、新たなガイドラインを出した。コストも懸念されている。ほとんどが教育予算から出される。(オーストラリア ABC)
インド・ニューデリーで車が爆発し約40人が死傷したテロ事件で捜査当局は爆発した車の名義人で、インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方に住む男1人を逮捕したと発表した。当局は車を運転し爆発で死亡した別の男と共謀しテロを実行したとみて調べている。(インド NDTV)
フランスでは退職に際して自撮りした動画をTikTokなどのSNSに投稿する人が増え、数百万回の視聴回数となっている。退職をネットに投稿するのはよくないと考える人もいる。フランスでは退職する会社についての情報をのせたりすれば大きなリスクを抱えると弁護士が警告した。ある調査によれば若者の66%は「近い将来退職したい」と考えている。(フランス F2)
川口は「不安や葛藤を抱えて退職する場合、SNSで発信することによって応援や共感を得られたら退職自体を前向きに捉えられることができそうと感じる」、吉岡は「上の世代は若い人たちがそういう感覚を持っていることを把握しておくことが大切になるんじゃないか」とコメントした。
フランシスコ教皇が生前行っていた著名アーティストやコメディアンとの面会にならい、カトリック教会内にとどまらず、広く世界に働きかけようと謁見を企画した。教皇・レオ14世は特別謁見を前に好きな映画として「素晴らしきかな、人生」「サウンド・オブ・ミュージック」「普通の人々」を挙げた。教皇はスピーチで世界中の映画産業や映画館がかつては文化の中心だったのに街からなくなりつつあると指摘した。俳優のケイト・ブランシェットさんは教皇との謁見で国連難民高等弁務官事務所のブレスレットを手渡し、スパイク・リー監督は教皇の名前入りのプロバスケットボールチームのユニフォームを渡した。俳優のヴィゴ・モーテンセンさんやグレタ・ガーウィグさんも謁見した。ガス・ヴァン・サントさんは「教皇は堅苦しくない方で映画の美しさについて語り、人の優しさと希望の物語にどれほど力があるか話していた」と語った。
気候変動への対策を話し合う国連の会議「COP30」がブラジル・ベナンで開かれている。トランプ大統領はフロリダにある自宅マー・ア・ラゴで大統領選の勝利を祝ったが、温暖化についてはほとんど気にしておらず、フロリダ沿岸の海岸浸食や水没のリスクも温暖化とは無関係としている。マイアミでは環境保護に配慮したコンクリートブロックを沈めて一種の海中防護バリアを造ろうとしている。長さは11kmあり、マイアミを水没から守るための壮大な工事。何の対策もしなければ最悪の場合、温暖化によって2100年までにマイアミは市の大半が水没しマイアミビーチは水が浸かってしまう。マイアミにある12の島のうちの1つは海面上昇に脅かされている。すでに引っ越しを考えている人たちもいる。1年に15~20日冠水する通りは年々ひどくなっている。マイアミ大学は数年前からマイアミを救うための研究をしており、浸食対策のために海底に防護バリアを築くことを考えついた。防護バリアは将来人口的なサンゴのバリアとなる。最初の防護バリアの設置からしばらくするとサンゴが成長し始め、海の生物が活気づくなど目に見える効果が現れた。
台湾有事をめぐる高市総理大臣の国会答弁に中国が反発し、日中双方による応酬が続いている。政府は外務省の担当局長をきょうから中国に派遣し、外交当局間のやり取りを通じ中国側の出方を冷静に見極める方針。
毎年夏を迎えたこの時期に南極でマラソン大会が行われる。夏とはいえ気温は-15℃、夜は-30℃にまで下がる。最も長い部門は160kmで、休憩を挟みながらゴールを目指す。優勝したのは中国人の男性で、これまでの記録を更新する22時間40分ほどで完走した。
