備蓄米がコンビニにも並ぶことになったが、今後のコメの値段は高止まりという見通しが強い。きのう小泉農林水産大臣は、約2000の農業法人が所属している日本農業法人協会の齋藤一志会長と面会した。齋藤会長は「今2000円で安いんじゃないかという話も出てるが令和4年産はそのレベルなのでみなさん納得」、小泉大臣は「今は高すぎる」などと述べた。小泉大臣は感謝した上で、生産者への支援を強化する考えを伝えた。米穀安定供給確保支援機構によると3か月のコメ価格は、高い状態が続くという見方が強いことが明らかになった。ただ、この調査は小泉大臣による備蓄米の随意契約が発表される前に行われたもの。小泉大臣の打ち出した政策でコメの価格に影響はあるのか。コメを扱っている現場の声を取材した。東京都内の弁当店では1日約30キロのコメを使用。コメの仕入れ値は上がり続け、ほぼすべてのメニューを値上げしたという。弁当店の店主は「いまの価格で止まってもらえればまだなんとかなる」などと述べ、コメの価格は高値で横ばいになるのではと話していた。オリジナルのブレンド米を販売しているコメ店の専務取締役は、高値で仕入れたコメについては価格を下げて販売するのは難しいとして、高値で横ばいするのではと話していた。生産者の五月女農場・代表取締役は適正価格について「私が思っているのは(5キロ)3500円」などと述べ、今後のコメ価格について見通しがつかす不安が大きいと話していた。専門家の流通経済研究所・折笠主席研究員は「今後の銘柄米の価格相場が下がる予兆としてはみられる」などと述べた。日本農業法人協会が行った生産者に聞き取ったアンケートでは、新米の販売価格が去年に比べ上昇するとの回答が約72%となった。小泉大臣は備蓄米が底をついた場合、緊急輸入も選択肢として一時的に外国産米を輸入する考えを示した。