コバルトはさまざまな電化製品に使われ、日本が重要鉱物の1つと位置づけている。今回、生産現場を取材したところ、その劣悪な環境が浮き彫りとなった。アフリカ中部・コンゴ民主共和国のコバルトの生産量は、世界全体の7割を占める。コバルト鉱山では、巨大な穴の底で数千人の労働者がコバルトの鉱石を切り出している。コンゴにある鉱山の1割〜2割はまだ機械を使わず、人の手に頼っている。重さ50キロの袋を担ぎ、登っていた。1日の稼ぎは日本円で3000円以上。現地の最低賃金の10倍ほどにもなる金額。より危険なのが、地下での採掘。許可を得て、小型カメラで作業を撮影してもらった映像を紹介。深さは20メートル、下りるときに命綱などはない。壁に作られた僅かな足場を伝って下りていく。暗く狭い穴の中で、労働者がひしめくように作業している。崩落事故の危険とは常に隣り合わせ。作業中に命を失う人も後を絶たない。鉱山労働者のカホジビンマリサワさん。ことし6月、弟が地下での作業中に生き埋めとなって死亡した。現場は地下水が出て、崩落が起きやすい状況だったという。弟は、5人目の子どもが生まれる直前だった。みずからも鉱山を経営する地域の業界団体のザカリームサンバイ会長は、コバルトを利用する外国の企業にこそ責任があると訴える。
コバルトを使った製品を生産する日本の電機メーカーの業界団体・JEITA(電子情報技術産業協会)も、鉱物の採掘現場の環境改善に責任を果たそうとしている。3か月ごとに検討会を実施。この日は、現場の労働環境を調べる、海外の団体の活動が報告された。労働環境の改善には国際的に統一された調査方法の確立が必要だと考えている。
コバルトを使った製品を生産する日本の電機メーカーの業界団体・JEITA(電子情報技術産業協会)も、鉱物の採掘現場の環境改善に責任を果たそうとしている。3か月ごとに検討会を実施。この日は、現場の労働環境を調べる、海外の団体の活動が報告された。労働環境の改善には国際的に統一された調査方法の確立が必要だと考えている。