2025年1月13日放送 12:00 - 12:55 テレビ東京

私たちは海の90%を知らない〜深海のナゾに迫る!〜

出演者
田中直樹(ココリコ) 田村淳(ロンドンブーツ1号2号) 
(オープニング)
オープニング

地球の70%を占める海。現在確認されている海の生物は約24万種だがまだごく一部で海底の地形や生物も謎だらけ。解明できているのは全体の1割。日本は深海大国となっているためその深海のナゾに迫る。

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(私たちは海の90%を知らない 深海のナゾに迫る)
私たちは海の90%を知らない深海のナゾに迫る

今回のテーマは深海。今回は海の現状に詳しい海野光行さんにお越しいただいた。私たちは海の90%を知らないというよりも10%しか解っていないのだという。プレートがぶつかりあった溝が深い海になるが日本は4つのプレートが1カ所に集まっているため地殻変動が頻繁に起こっている場所となり海溝も沢山あるとのこと。200mより深いところが深海となる。ここで「世界で一番深い海はどこ?」という問題が出され正解はマリアナ海溝で最深部は約10920mであり富士山3個分に匹敵する深さとのこと。最深部には27人が到達しており映画監督のジェームズ・キャメロンも単独で行っているという。日本で一番深い場所は小笠原海溝で約9800mだという。身近な海は駿河湾で2500mくらいとのこと。

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沼津 暗黒の世界に生きる深海の生物大調査!

静岡県伊豆半島の先端で石廊崎から御前崎の間に広がる駿河湾。最深部は約2500mの日本一深い湾で深海生物の生態調査に挑む。深海生物に特化した展示の「沼津港深海水族館」にやってきた。駿河湾の深海生物を中心に約100種を展示している。そして深海の生物に詳しい渡邉智仁くんに来ていただき特に好きな深海の生き物を聞くとメンダコやラブカなどの深海生物も好きだが最近発見された新種のヨコヅナイワシも好きだと話す。智仁くんは3歳の頃から深海生物に魅了され、深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトの研究成果発表会では大好きなヨコヅナイワシの題材に出場。そして見事に大賞を受賞した。そして「沼津港 深海水族館」の飼育員である甲斐信介さんが案内してくれることになった。

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ここで人気生物ベスト3をチェックする。第3位はヒゲモジャ深海仙人の「サケビクニン」。体はゼラチン質の皮膚で覆われており真っ暗な深海でも未蕾を使いエサを捕食する。深海生物は赤い色が保護色となりチョウチンアンコウはエスカという発行期間を光らせエサを誘うという。また深海魚の目が大きいのは少ない光を集めるための進化である。続いて第2位は世界最大チョキチョキ怪物の「タカアシガニ」。カニ類では系統的に古い種で生きた化石と呼ばれ、世界最大級の甲殻類で最大4mまで成長する。第1位は深海のアイドルであるという。ここで「この生物は何の仲間?」という深海クイズ。正解はタコの仲間の「メンダコ」。メンダコは足を動かし水流でエサを巻き込み捕食し、泳ぐ際にはヒレを動かしバランスを取るとのこと。深海魚は駿河湾で深海底引き網漁をしている漁師さんにお願いして捕れた深海生物を持って帰って展示しているという。

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沼津 伝統の深海底引き網漁に密着!驚きの生物が続々

深海水族館の漁を見てみたいということで朝4時の港へ。「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」でもおなじみの静岡大学・加藤英明を緊急招集。生物のスペシャリスト・加藤英明も深海底引き網漁は初体験となる。狙いは「メンダコ」だという。水深は200m~300mの間とのこと。深海との温度差が少ない11月~5月の間に底引き網漁に特別に乗せてもらうこととなった。底引き網漁は日の出から夕方まで計4回となる。網をはるポイントは水深290m。そこについたらゆっくりと20分かけて舟を進め生物を捕らえてから引き上げる。まずは深海の温度に近づけるため氷で生簀の水を冷やしておき、市場に出回らない生物を展示用に分けてもらうという。このあと6種類の深海生物が次々と登場する。網を引き上げると「タカアシガニ」がいた。水族館で展示されるのは全長2m以上のオスのみだという。蒸し・焼き・しゃぶしゃぶなどが絶品となっている。さらに「メンダコ」がいた。

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さらにヘンテコ生物たちがいた。まず「フウリュウウオ」でアンコウの仲間でありヒレを使い歩くように移動するという。また「ミドリフサアンコウ」がいてビックリしたり捕まえた時は海水を体に吸い込んで膨らませるという。敵の口に入らないようにする防御策である。そして巨大深海魚もいた。まずは「フトツノザメ」でトゲには毒があり危険時は丸くなり身を守る。さらに水深500mまで生息しアンコウ鍋で人気の魚である「アンコウ」がいた。エビや魚は種分けされ翌日市場へ出荷される。きょうの生き物はかなり少なく年々減っているとのこと。

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沼津 暗黒の世界に生きる深海の生物大調査!

そしてサメの剥製があったがそれは全部前に水槽で展示されてたのだという。そして3億6千年前から姿を変えず生きた化石と呼ばれるラブカが水槽を泳ぐ貴重な映像が流れた。ヒダ状のヒレで酸素を取り入れるという。

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私たちは海の90%を知らない深海のナゾに迫る

田村淳は出てきた生き物全部知らなかったと話す。世界中の研究者たちと2023年から始めたのが「オーシャン・センサス」という世界中の海で道の海洋生物を発見するプロジェクトだという。ダイバー・遠隔操作船・有人潜水艇などを使い調査するとのこと。サンプルとして集まってきた新種であろうものが約800種であるという。その新種と思われる貴重な生物を紹介。まずは「フサアンコウ」の一種で南米チリ沖1200mの深海で見つかったという。次に「フライングスパゲッティモンスター」の一種で同じ場所で見つかり成長すると40mになるクラゲの一種。次は「シーピッグ(センジュナマコ)」の一種で東ニュージーランド沖で見つかったとのこと。そして海野光行さんは黒くて丸い物体を見せ何かわかるかと言い、実は生き物じゃないと話す。答えは「マンガンノジュール(団塊)」というもので海底にある鉱物資源だという。

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大発見!日本の深海に超大量の鉱物資源

海水などに広く分布する元素であるマンガン。その団塊という意味を持つ「マンガンノジュール」。これが私達の生活に欠かせないスマートフォンや電気自動車など身近な物に関係する大発見につながるという。2024年6月にはマンガンノジュールの驚くべき調査結果が発表された。このプロジェクトを託されたのは東京大学工学部の中村謙太郎教授で海底鉱物資源探査のプロフェッショナルである。記者発表から遡ること2か月、海底資源の調査が行われた。この船には水深6000mまで潜れるカメラやクレーンを搭載。向かったのは日本最東端である小笠原諸島の「南鳥島」。一般人は立ち入り禁止となっており自衛隊や気象庁の施設がある。1980年代に初めてマンガンノジュールを発見したが、量の調査は行われていなかった。今回は海上で30日間調査となる。そして深海5500mへアームを降ろし1回の作業で3時間を1日3回繰り返す。全115ヵ所で調査を行って量を計算した結果100km四方の範囲にマンガンノジュールが埋め尽くされており、総量は2.3億t。回収したマンガンノジュールは東京大学工学部の中村教授の研究室へ。まずは切断し中身を確認すると中心に茶色いものがありそれは核で石や泥なのだという。

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ここで「三角のマンガンノジュールの核は何?」という深海クイズ。

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「三角のマンガンノジュールの核は何?」という深海クイズ。正解は200~1500万年前に生息した絶滅種のサメであるメガロドンの歯だという。マンガンノジュールにはどんな成分が入っているのか調査するためまずはマンガンノジュールを粉状にすりつぶす。そして砕いたマンガンノジュールを酸で溶かし熱処理を施して溶液にする。さらに誘導結合プラズマ質量分析計を使って6000℃のプラズマでイオン化し元素を分析。マンガンが17%くらいでニッケルとコバルトは0.4%ずつくらいで銅は0.2%であるという。そのコバルト・ニッケルは電子機器のリチウムイオン電池に使用されている。コバルトの産地1位はコンゴで世界凄惨の半分以上を占めている。そこから中国で精錬し世界に出回っている。今後は環境影響評価が必要となり海底に生息する生物の調査を慎重に進める予定となる。

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(エンディング)
私たちは海の90%を知らない深海のナゾに迫る

日本の海底地形の調査は浅い海では3%だという。海の地図PROJECTでは飛行機からレーザーを発射し水深20mまでの測量を行っている。

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