先週の業種別騰落率。上昇率1位は海運業。今期の増益見通しや増配、自社株買いの方針が相次いだことが好感された。下落率1位は輸送用機器。トヨタのやや慎重な景気見通しが響いた。先週の下落銘柄ランキング5位のソニーグループは、一部報道で米メディア大手パラマウントに4兆円規模の買収案を提示と伝わり、財務負担を警戒した売りが拡大。連日の大幅安で年初来安値を更新した。先週の上昇銘柄5位の長瀬産業は配当性向100%の実施と、自社株買いを表明し、積極的な株主還元姿勢を示したことで、上場来高値を更新した。今週の相場について、岩井コスモ証券・林卓郎氏は「今週も決算発表に対する個別反応が中心となりそうだが、米国のCPI、小売売上げはじめ重要経済指標の発表が相次ぐ。引き続き方向感のはっきりしない展開が予想される。日本株は不安定ながらも4月後半以降何とか上昇トレンドを保っている状態にありイベントが無難に通過となれば株主還元強化の動きなども評価した出遅れ修正高の動きとなる可能性もありそう」とコメント。