「アニマルウェルフェア」とは動物の痛みやストレスを科学的な知見から最小限に抑えようという英国発祥の考え方で今世界の潮流になっている。先月、わかもと製薬が開いた株主総会では英国に拠点を置く投資会社が実験動物に関する情報を開示するよう求めた。この提案は否決されたが、日本企業も対応を迫られる時代になったことを印象付けた。東京・上野動物園のサル山はついに取り壊してリニューアルすることが決まった。老朽化が直接的な理由だが、改修に合わせて重視するのはアニマルウェルフェア。サルができる限り健康でストレスなくすごせるよう、暑さ対策などに配慮した建て替えを来年度から行う。東武動物公園は、3月にアカゲザルのサル山を40年ぶりに刷新。人の目を避けたいときや雨のときに休めるよう、トンネルも設置した。