- 出演者
- 豊島晋作 相内優香 長部稀
オープニング映像。
東京株式市場で、東証プライム市場の時価総額が初めて1000兆円を超えた。海外投資家などの買い注文が日本の株価を押し上げた結果だ。日経平均株価の終値は、2日続けて、史上最高値を更新した。株高の要因のひとつになっているのが、円安だ。円相場は、きのう午後11時すぎから、急速に円安ドル高が進み、1ドル161円台後半をつける場面もあった。
9日、議会の公聴会で証言したFRB(連邦準備制度理事会)パウエル議長は物価や雇用情勢など、米国経済はもはや過熱していないとの認識を示した。一方、注目されていた利下げについては、利下げが遅れることの経済への悪影響を指摘しつつも、利下げの開始時期については明言しなかった。この発言などにより、1ドル161円近辺で推移していた円相場は急速に円安ドル高に。きょう夕方には一時161円60銭台をつけた。利下げに関する具体的な言及がなかったと受け止められ、改めて日米の金利差が意識された形だ。この止まらない円安が足かせとなっているのが海外旅行。大手旅行代理店のHISは夏休みの旅行予約の動向を発表。海外旅行の予約者の数は去年に比べて2.5%減少した。依然として、コロナ禍前の半数程度にとどまっていて、回復は足踏み状態。
中国の6月のCPI(消費者物価指数)が発表され1年前に比べて0.2%の上昇にとどまった。中国の食卓に欠かせない豚肉。豚肉価格は4月以降、上昇に転じた。あまりの下落傾向に政府が価格の釣り上げ策を講じた。北京市郊外にある大規模な養豚場は中国政府の支援策を受け、4年前に日本円でおよそ100億円投じて建設された。年間12万頭の豚を生産予定だった。数百頭を育てていた小規模な養豚場は今では40頭ほどに落ち込んでいる。中国政府は今、強制的に豚の頭数を抑えようとしている。政府は繁殖目的の雌豚の飼育頭数の目標を当初、4100万頭としていたが、さらに5%削減し3900万頭にするよう通達を出した。政府は、市場に出回る豚肉を減らす策にも乗り出す。買い取った豚肉は、冷凍して国家備蓄にまわす。6月の豚肉価格は前の年から18.1%と大幅な伸びを記録した。日本総研・主任研究員・野木森稔さんは「価格安定のために政府が介入している。豚以外も生産量を減らさないと、成長率が急激に下がるような副作用が出る」とコメント。
中国では、デフレ懸念が続いていて、豚肉の価格調整が行われている。飯田は、日本では、5月には豚熱の問題があり、去年来猛暑の問題を引きずっていて、豚肉の供給が絞られている、価格が高騰し続けているなどと話した。価格が安定していると言われる豚肉の急騰により、物価にも影響を与える可能性があるという。世界的にも、猛暑や物流の混乱などによって、欧州や米国を中心に、豚肉価格の急騰が続いているという。
NTTドコモとソフトバンクが電動自転車のシェアリングサービスで提携。NTTドコモ傘下のドコモバイクシェアは、大型の駐輪場(ポート)を都市部の中心地に展開する戦略をとっている。ソフトバンクグループのオープンストリートが手がけるハローサイクリングは2011年にサービスを始めたドコモに5年遅れて事業をスタート。後発として、都市部周辺の住宅地や地方の観光地などでエリアを広げている。現在、LUUPを含めたシェアサイクルの大手3社はポートの数を全国で拡大。シェアをめぐって競争が激化している。NTTドコモとソフトバンク傘下の2社による業務提携では来年度をめどに両社が展開する駐輪場、ポートを共同で利用できる方針。両社による異例の提携の皮切りの地としてまず狙うのが横浜市での事業。現在、横浜市内は2社が展開するエリアが異なることで、サービスが分断。隣り合った区でも移動した先で自転車を返せない課題が各地で生じている。この課題を解消するため、横浜市は、来年度から1つの事業に絞る計画を発表。これが、提携のきっかけにもなり競争から協力へと舵を切ったという。ポートの共有には、ポートの土地を貸している企業からも期待が寄せられている。また両社は電動アシスト自転車のバッテリー交換や、自転車を利用状況にあわせて再配置するといった業務についても、協力を目指すとしている。
最低賃金の全国平均は時給1004円。今年度の最低賃金の目安を決める政府の中央最低賃金審議会で労働組合側は過去最大だった去年の引き上げ幅43円を超えることを求めた。対する経営側からは慎重な声。岸田政権は現在、2030年代半ばまでには最低賃金を時給1500円に引き上げる目標を掲げているが、与党などからも前倒しを求める声が出ている。
東京・浅草にある、もなか専門店には外国人観光客がひっきりなしに訪れている。現在、社員2人とバイト2人で店を回しているが、人手不足に悩まされている。そこで2週間前、アルバイトの時給を1320円以上から1500円以上に引き上げ、直後から応募が急増している。都内にあるサラダパスタの専門店「サラスパ」。1日、およそ100人が来店する人気店。実は、おとといから時給1500円でスタッフを募集。現在、アルバイトは学生などが中心で、日によって、スタッフの人数が足りない状態が発生。そこで、週4日以上、1日6時間以上働けることを条件に時給1500円で募集することで長期で安定して働ける人材の獲得を狙う。人材確保のため、やむを得ず時給を引き上げる企業がある一方、これ以上の賃金の引き上げは到底厳しいという店も。都内にある地元密着型のスーパーでは長年、東京都の最低賃金とほぼ同額の時給を支給してきた。現在も最低賃金と同様の時給1113円。商品の仕入れ価格が値上がりする一方で商品価格には、十分転嫁できない状況が続いている。それにもかかわらず、売り上げは去年に比べ6%減ったという。このスーパーのウリである50種類ほどのできたての総菜。以前は毎日製造していたが、今は平日のみ。キッチンスタッフの不足により、毎日の提供が難しくなった。
全国の最低賃金はどうなっているのか。上位は東京周辺などで九州や四国などは最低賃金が低くなっている。最下位は岩手の893円で、東京より220円近く低い。課題は隣り合う県での格差。茨城は953円、栃木が954円などと北関東3県の最低賃金が900円台なのに対して、隣り合う埼玉や千葉は全国でも上位に入る1020円台と高額。労働力の奪い合いが出てくる。茨城県・大井川知事は「他県との格差是正など990円程度まで引き上げるべき」としている。しかし賃金を払う側の日本商工会議所は慎重。
東京・豊洲の「チームラボプラネッツTOKYO DMM」で行われたのはギネス世界記録の認定証授与式。2023年度に来館者250万人超えを記録し、世界で最も来館者が多い美術館として認定された。2018年のオープン以来、巨大なアート空間への没入感が体験できるとして国内のみならず、海外からの客にも人気の施設。発表されたのは、これまでの1.5倍の広さになるという大規模な拡張計画。ボールが映し出された床を歩いて進む「運動の森」やスマホを利用し、映し出される動物などをつかまえて、図鑑を作る「捕まえて集める森」など、子どもから大人まで実際にからだを動かして楽しめる作品を10以上展示する予定。チームラボは先月、中東初となるサウジアラビアに新たな施設を開館するなど海外への展開も加速。日本と海外の両方でファン作りを進めていくという。
「アニマルウェルフェア」とは動物の痛みやストレスを科学的な知見から最小限に抑えようという英国発祥の考え方で今世界の潮流になっている。先月、わかもと製薬が開いた株主総会では英国に拠点を置く投資会社が実験動物に関する情報を開示するよう求めた。この提案は否決されたが、日本企業も対応を迫られる時代になったことを印象付けた。東京・上野動物園のサル山はついに取り壊してリニューアルすることが決まった。老朽化が直接的な理由だが、改修に合わせて重視するのはアニマルウェルフェア。サルができる限り健康でストレスなくすごせるよう、暑さ対策などに配慮した建て替えを来年度から行う。東武動物公園は、3月にアカゲザルのサル山を40年ぶりに刷新。人の目を避けたいときや雨のときに休めるよう、トンネルも設置した。
アニマルウェルフェアは畜産にも広がり始めている。菓子メーカーのシャトレーゼは3月から地元山梨県で新たな取り組みを始めた。シャトレーゼ初の自社養鶏場ではアニマルウェルフェアを重視して庭での放牧を行っているほか、屋内でも平らな地面の上で鶏を放し飼いにする平飼いという方法で飼育している。一般的に日本では平飼いではなく、檻に入れて飼うケージ飼育が利用されている。ただ、鶏へのストレスが大きいとして、EUなどでは禁止されている。シャトレーゼが養鶏を始めたのも、海外の顧客の声がきっかけだった。この卵を使った商品が、シャトレーゼの高級店に。平飼いたまごを積極的にアピールして販売。売れ行きは好調。国内でも消費者の関心が高まるなか課題は生産コスト。アニマルウェルフェアにITで挑む動きが広がっている。
最新のIT技術を使って動物のストレスを減らす試みも動き出している。焼肉トラジ直営の牧場が導入したのが、牛の行動を24時間撮影分析するサービス。牛が立ったり座ったり、尻尾をあげるといった分娩の兆候をAIが認識すると、メールで農家に通知する。導入を決断した最大の理由は牛へのストレス軽減。家畜に負担のかからない画像認識AIを使用した動きは広がりを見せている。畜産DXを手がけるエコポークは画像認識AIで繁殖豚の生殖器のふくらみや、赤みの変化から発情を検地する機器を開発中。現在、日本では母豚を1頭ずつ檻で囲んで飼い発情の有無を確かめるのが主流だが、実現すれば群れで飼育ができ、豚のストレスを減らせる可能性がある。技術の発展も追い風に日本でも広がり始めたアニマルウェルフェア。ただ、経営上の問題から対応に慎重な農家も少なくない。
哲学者のピーター・シンガーは、功利主義に基づき、動物には意識があり、人間が感じるような苦痛を感じているとし、動物の幸せや福祉を考えるべきだとしている。功利主義は、地球上にあるすべての幸せを最大にして、すべての苦痛を最小にするのがよりよい世界だという考え方だ。日本企業におけるアニマルウェルフェアについて、飯田は、株主からの提案はこれからも増え、それに対する対応は必要になってくる、日本文化や日本人の死生観をしっかり発信していく必要もあるのではないかなどと話した。
きょう、都内で開かれた日本アラブ経済フォーラムで、北アフリカと中東の21の国が一堂に会し、日本と投資の拡大などをめぐり議論した。鉱物資源が豊富で人口増加に伴う経済成長が見込まれるグローバルサウス。アラブは、その代表的な地域の1つで日本が取り込みを狙う地域でもある。自動車部品の開発と製造を手がける矢崎総業は2000年にモロッコに初進出して以降、チュニジアやエジプトと製造拠点を拡充している。当初は安い労働力を求めて進出したというが、近年高い教育レベルの人材が増えていることから北アフリカを最先端の開発拠点にするべく投資を拡大させるという。
岸田総理大臣は米国のワシントンで開かれているNATO(北大西洋条約機構)の首脳会議に出席するため、羽田空港を出発した。今回の会合ではウクライナへの支援が協議されるほか、NATOと日本を含むパートナー国がサイバー攻撃への対処など、安全保障に関わる分野での協力を拡大させていくことで合意する見通し。
為替と株の値動きを伝えた。
サムスンが発表した折りたたみ式スマホGalaxyZシリーズの最新作。縦折り型と横折り型の2種類(Galaxy Z Flip6、Galaxy Z Fold6)で日本では今月末に発売される。6世代目となるZシリーズだが、その特徴はAI機能。ビジネス用の休暇メールの作成をリクエストした場合、キーワードを打ち込めば休みの期間だけでなく、いつから対応が可能かなどについても文章化してくれる。写真撮影では、AIが被写体の人数に合わせて、自動で広角化するオートズーム機能が加わった。パリオリンピックのスポンサーでもあるサムスン。あす渋谷にオープンする特設ブースでは、この新型スマホの展示だけでなく、新競技のブレイキンを体験しながらカメラの性能を試せる空間を用意した。パリオリンピックとの相乗効果でスマホのPRにつなげたい考えだ。
「劇映画 孤独のグルメ」の告知。監督・脚本・主演は、俳優の松重豊で、公開は、来年1月10日だ。
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最低賃金の引き上げについて、飯田は、最低賃金の引き上げありきではなく、最低賃金を引き上げられる経済状態を財政・金融政策で保っていくことが重要だなどと話した。