中国の6月のCPI(消費者物価指数)が発表され1年前に比べて0.2%の上昇にとどまった。中国の食卓に欠かせない豚肉。豚肉価格は4月以降、上昇に転じた。あまりの下落傾向に政府が価格の釣り上げ策を講じた。北京市郊外にある大規模な養豚場は中国政府の支援策を受け、4年前に日本円でおよそ100億円投じて建設された。年間12万頭の豚を生産予定だった。数百頭を育てていた小規模な養豚場は今では40頭ほどに落ち込んでいる。中国政府は今、強制的に豚の頭数を抑えようとしている。政府は繁殖目的の雌豚の飼育頭数の目標を当初、4100万頭としていたが、さらに5%削減し3900万頭にするよう通達を出した。政府は、市場に出回る豚肉を減らす策にも乗り出す。買い取った豚肉は、冷凍して国家備蓄にまわす。6月の豚肉価格は前の年から18.1%と大幅な伸びを記録した。日本総研・主任研究員・野木森稔さんは「価格安定のために政府が介入している。豚以外も生産量を減らさないと、成長率が急激に下がるような副作用が出る」とコメント。